「心強くありがたかった」

高波を心配して避難所で過ごした愛知県の保育所の園児ら

奄美市 県外保育所園児も避難 避難所で快適に過ごす

 台風19号は奄美大島や喜界島などを暴風域に巻き込みながら、21日から22日に通過。各自治体が開設した避難所には、住民などが安全を求めて避難。22日午前、天候が回復した奄美大島北部の避難所では、避難者の安心した声が聞かれた。

 台風19号接近で、奄美市は21日午前9時に災害警戒本部を設置し、同10時に「避難準備・高齢者等避難開始」を発令。それに伴い、市内の指定避難所を開設し住民などの避難に備えていた。

 同市企画調整課によると、22日午前0時段階で各避難所に同市名瀬は25世帯42人、住用は6世帯8人、笠利は16世帯28人が避難

避難所は同9時の土砂災害警戒情報の解除を受けて、同10時にすべての避難所が閉鎖された。

 同市笠利町の大笠利文化センターには、近くのゲストハウスに観光に来ていた県外の保育所の園児など8人が避難。愛知県名古屋市東区で保育所ぴあのを運営する金野優音=こんのゆうと=代表(35)は、「17日から4泊5日の予定で来たが、21日の大阪からの飛行機が引き返し帰れなくなりゲストハウスに滞在していた」「昼から風も強まり停電して高波の恐れがあったので、大家さんから避難所があると聞き、区長さんを紹介してもらい夕方5時ごろに避難所に来た」と避難の様子を語った。

 金野代表は市の開設した避難所に移動し快適に一夜を過ごせたという。「避難所は電気も使えて、市の職員にも徹夜で対応してもらい心強くありがたかった」帰りの予定について「22日の大阪行きは満席だった。戻れるのは23日以降になるかもしれない」と話した。