知名町まち・ひと・しごと創生有識者会議

知名町まち・ひと・しごと創生有識者会議

地方創生事業について意見を交わした有識者会議=知名町=

「産業クラスター拠点施設」と「シマ桑」

 【沖永良部】2018年度第1回知名町まち・ひと・しごと創生総合戦略有識者会議(石田秀輝座長)が24日、同町商工会会議室であった。委員11人が参加し、17年度に実施した地方創生関連2事業について協議した。

 同会議は、まち・ひと・しごと創生総合戦略に掲げた施策に関し、専門的知見から意見を聞くために設置。委員は、学識経験者や金融、教育、農林などの関係者で構成されている。

 今井力夫町長は「国の交付金に頼らず、自分たちで町を作り上げることが最終的な地方創生になる。事業を評価し、進むべき方向に舵を向けていきたい」とあいさつした。

 議事内容は「おきのえらぶ島産業クラスター創出拠点施設(エラブココ)整備事業」と「シマ桑隘路打開プロジェクト」の二つ。担当職員が事業内容を説明後、意見交換が行われた。

 今年5月にオープンした「エラブココ」は、新産業の創出と既存産業の高付加価値化につなげることを目的に、レクチャールームやシェアオフィス、観光案内所等の機能を備えた複合施設。おきのえらぶ島観光協会が運営管理している。

 施設の利用について委員から「夜間の施設利用は可能なのか」「高校生にも使って欲しいが、料金が発生すると難しい」などの意見が出た。

 シマ桑プロジェクトは、既存事業の自立と継続的な運営の実現を目指し、事業計画の作成のほか、経営・営業の専門職の育成、新商品の開発などを行った。

 委員からは「現在、ビジネスとして成立しているのか。これから自立できるのか」と厳しい質問があったのに対し、今井町長は「ターゲットを絞ったセールスや島内の人に飲んでもらう販売戦略が必要。さらに、生産者が意欲を持って栽培できるよう買い取り価格を高くしていきたい」と答えた。このほか「海外への輸出は考えているのか」「PRが足りない」との指摘もあった。