7月豪雨被災地に義援金

7月豪雨被災地に義援金

左から、義援金を受け取る倉敷市東京事務所・船越英文所長、一般社団法人奄美ニューツーリズム協会・代表理事の山本宏仁さん、同理事の原田尚樹さん

 
「奄美の力を役立てて」
奄美関連の音楽祭で募り実現

 【東京】「奄美の力を、少しでも被災者の役に立ててほしい!」――。7月の「西日本豪雨災害」により、甚大な被害を受けた岡山県倉敷市(伊東香織市長)にこのほど、奄美市東京事務所(信島賢誌所長)を介して一般社団法人奄美ニューツーリズム協会から、義援金が贈られた。倉敷市は、「生活再建に役立てていただくため被災された方々にしっかりとお届けしたい」と感謝の気持ちを表している。

 義援金は、8月12日に港区品川プリンスホテルで開催された、奄美史上最大規模の音楽祭「SUPER AMAMI FES 2018」で集められたもの。主催した奄美ニューツーリズム協会が中心となり、観客のほか、出演者、ボランティアスタッフなどから寄せられた善意が合計20万9391円となった。

 同協会代表理事・山本宏仁さんは、「みんなの思いがいい形となり、うれしかった」と笑顔で語ると、同理事の原田尚樹さんも「思いが結集して良かった」と振り返った。「せっかくのイベントだから、何かをやろう」(山本さん)と主催者側の気持ちを後押しして一つにしたのは、実は、この日出演者としてステージに立った禎一馬さんだったという。

 奄美群島は「2010年10月奄美豪雨災害」で大きな被害を受けた際に、各地から支援の手が差し伸べられている。そうした背景に「あの時はお世話になった。今度はお返しをする番だ」と、声を上げたのが禎さんだった。

 「自分のステージもそこそこに積極的に声掛けをしてくれて、本当に頭が下がりました」(主催者)。彼の熱い思いに、当然のように各アーティストも賛同。思いは一つとなっていったのだった。

 義援金を受け取った倉敷市東京事務所の船越英文所長は、「皆さんの気持ちを伝えます。これほどのアーティストが集まるのは素晴らしい。来年また音楽祭があったなら、ぜひ見に行きたい」。奄美の心地よい風を、被災者に代わって笑顔で受け止めていた。