紬フェスタ2018

着用した姿での記念撮影もあり、人気だった着付け体験

「気軽なものと考えて」
紬産地再生協 体験メニューも豊富で盛況

 本場奄美大島紬産地再生協議会 (会長・前田豊成本場奄美大島紬協同組合理事長)主催の「紬フェスタ2018」が1日から、奄美市名瀬浦上町の同市産業支援センターで始まった。販売会のほか、さまざまな体験メニューがあり多くの来場者でにぎわった。

 奄美市と龍郷町は2016年度から「本場奄美大島紬購入助成制度」を創設。「地球印」の反物を購入し着物や洋服に仕立てた場合、購入費用の一部を助成している。助成額は成人式用で40%(上限20万円)、新成人を除く一般は20%(同10万円)。着物以外に仕立てた場合は20%(同5万円)。昨年度の利用実績は2市町合計で103件だったという。

 同協議会では、16年度から制度利用促進と、新成人の大島紬着用率向上を目的に、展示販売会を実施してきた。今年度は本場奄美大島紬協同組合が4月に同センターに移転したことの周知も兼ね、イベントを企画。多くの体験メニュー(無料)や飲食物の露店などを用意し、集客を狙った。

 体験メニューは3種あり、泥染め・藍染めと機織りの体験を通して制作工程を学ぶことも出来た。着付け体験ではカメラマンによる記念撮影もあり、多くの人が楽しんだ。

 販売会には同組合と同組合青年部・女性部、小売店2社が出展。前田紀子女性部長は「多くの柄に出会い、見てもらうためのいい企画。世界三大織物にも数えられる大島紬の価値を知ってもらうようPRしたい」と意気込んだ。

 会場をじっくりと見て回り、着付けなどを体験した奄美市名瀬の木曽喜代美さんは「実際に着てみると、やわらかいし肌馴染みも良い。作られる工程も学べ、より興味が高まった」と笑顔だった。

 イベントは2日までの開催で、時間は午前10時から午後6時まで。イベント担当を務める同組合販売課の中原大将課長は「2日は飲食物の売店も増え、よりにぎわうので多くの人に来てほしい。紬を高級なものと思わず、気軽に考えて」と呼び掛けた。