障がい者スポーツ教室

障がい者スポーツ教室

フライングディスクの練習を通し、スポーツに親しんだ参加者たち

 
2020年大会へ普及・啓発
2競技で楽しむ

 

 障がいのある人たちにスポーツに親しんでもらい、技術向上につなげるイベントが12日、奄美市の名瀬運動公園三儀山サンドームであった。奄美大島・加計呂麻島の6施設・事業所から約50人が参加し、フライングディスクと陸上競技の2グループに分かれ、それぞれの練習に汗を流した。

 イベントは2018年度県障がい者スポーツ振興事業の一環として、県や県障がい者スポーツ協会などが主催。20年に鹿児島で開かれる全国障がい者スポーツ大会に向けた普及・啓発活動の一環として、県内全域で年間20回程度開いている。奄美での開催は今回が3回目。この日は社会福祉法人・県身体障がい者福祉協会の指導員が、それぞれの競技の基本や基礎トレーニングを指導した。

 プラスチック製の円盤を投げるフライングディスクも、同大会で実施される競技の一つ。離れた場所から直径1㍍のゴールめがけて10回投げ、通過数を競う「アキュラシー」と、3投の遠投距離を競う「ディスタンス」の2種目がある。

 参加者の約半数が初心者ということで、ディスクの持ち方など基本的なフォームを学ぶところからスタート。後半にはアキュラシーの練習も楽しんだ。指導した公認上級障がい者スポーツ指導員の丸野奈央さんは「障がいの程度が重い人もいたが、アキュラシーの練習ではほとんどの人が輪を通すことができた。県大会などを目指し、練習してほしい」と語った。

 陸上競技のグループではラダーなどの道具を使った練習も交えて進行。終盤にあったリレーでは真剣勝負を繰り広げ、大きな声援や拍手が会場に響いた。

 この日フライングディスクを楽しんだ同市名瀬の河内翔也さん(25)は「ディスタンスでは地区大会への出場経験もある。投げ方を教わったが、アキュラシーは難しかった」。陸上競技の指導を受けた松下大輔さん(20)は「色々なところの人との交流ができて楽しかった。習ったことをトレーニングに生かし、2020年の鹿児島大会出場を目指したい」と意気込んだ。