空き家活用へ課題確認

奄美市議会・政策立案推進会議の委員らが、2地域の空き家などを巡回し、課題などを確認した

政策立案推進会議 2地域の対象物件巡回 市議会

 奄美市議会の政策立案推進会議(竹山耕平座長、委員7人)の委員らは18日、空き家対策についての政策提言に向けた現地視察を実施した。住用・笠利地域を訪れ、担当職員、駐在員などの案内で、空き家など対象となる物件を巡回。移住希望者から、問い合わせ等具体的な打診もある一方、所有者の都合などで話が前に進まなかった事例など空き家の活用を取り巻く各課題を確認した。

 前回の名瀬に続く、現地調査で、同日、委員は二班に分かれ、住用、笠利それぞれの地域を訪問。笠利では、委員4人ほか、行政担当者が喜瀬、赤木名里、節田集落3地区を回り、5件ほどの空き家、廃屋を見て回った。

 喜瀬地区では、3件の空き家を巡回。現在20件ほど空き家があり、「少し手を加えたら住めそうな物件も2、3件ほどある」(同地区関係者)。また実際に、本土の移住希望者から問い合わせもあったが、対象物件に残された家財の処遇などで話が進まなかった事例もあったという。

 また、敷地内に木々が繁茂するなど、特定空き家に該当しそうな物件も確認。所有者が不明などの理由もあり、活用を含め行く末が不安視されている現状などもヒアリングした。

 11月中を予定する政策提言に向け、同会議の竹山座長は「知恵を出し合えば、解決できそうな物件もあった。地域・関係団体が同じ方向性で向き合っていけるかが、この課題の今後を左右すると思う。政策の骨子に盛り込めるよう協議を進めたい」と話した。