「シマ唄ざんまい」講義

「シマ唄ざんまい」講義

石原さん、前山さんの師弟共演による島唄講座

「島唄は奄美の歴史を表している」
奄美市健寿大学 石原さんと前山さんが共演

 奄美市の2018年度生涯学習講座「健寿大学」(第4回)が19日、同市名瀬長浜町の奄美文化センターホールであった。ヒギャ唄(奄美大島南部の島唄)の第一人者で石原三味線教室主宰・石原久子さんと、若手の前山真吾さんとの島唄共演で来場者を魅了した。

 宇検村湯湾出身の石原さんは50年前に帰郷後、デビュー。アルバム発売や各地でのステージ出演など数々の実績を持つ先駆者。また石原さんに師事した前山さんは20代から頭角を現し、2011年奄美民謡大賞を受賞。現在も精力的に活動をこなす、若手唄者のホープとして知られる。

 この日は「シマ唄ざんまい!」と題して、朝花節を皮切りに、俊良主節、くるだんど節など計7曲を披露。2人の歌声に場内から拍手が送られた。

 石原さんは唄間に「親が恋しくて泣いている寂しい気持ち」(しゅんかね節)、「1番、2番が対になってストーリー性がある」などと講話。「貧しかった当時の情景を盛り込んだものも多く、島唄は奄美の歴史を表している」との言葉に来場者は耳を傾けた。最後は六調で締めくくった。

 そのほか、講座では情報誌『ホライゾン』編集長の浜田百合子さんによる「奄美を発信する」の講演もあった。