ふるさと納税増額に注力

返礼品をポータルサイトに掲載し、周知を行っている(さとふるHPより)

掲載サイト増加など伸び悩み解消へ方策 瀬戸内町

 瀬戸内町は9月からふるさと納税ポータルサイトへの掲載を従来の1サイトから2サイトに増やし、増額を図っている。同町担当者は「スマートフォン利用者が多く見るサイトなど、それぞれに特徴がある。ニーズにあわせた対応策を取りたい」と意気込む。年内に掲載を4サイトにまで増やす予定という。

 同町では2010年度からふるさと納税を導入。15年度には返礼品の送付を開始し、ポータルサイト「ふるさとチョイス」にも掲載。返礼品には季節のフルーツなどの特産品約160種類を用意。返礼品額はすべての産品で納税額の30%以下となっている。担当者によると、「マグロやキビ酢、タンカンやパッションフルーツなどの季節商品が人気」という。

 ポータルサイト掲載後の15年度の寄付件数と寄付額は3560件7401万円と前年から急増。しかし、16年度には寄付額は9933万円に増加したものの、件数は約500件減の3087件に。17年度には件数、納税額ともに減少し、2626件9273万円と伸び悩む。

 件数・納税額の減少の理由について、同担当者は「ポータルサイトを利用している自治体が瀬戸内町以外にも増加したからか」と考察する。

 そこで9月からポータルサイト「さとふる」にも掲載を開始。今後は周知に注力し、11月に開催される「加計呂麻ハーフマラソン」では町外からの参加者に周知する予定。このほか11月下旬までにPR用パンフレットを完成させ、同町にゆかりのある郷友会員や、役場職員が出張時に会う人々への周知も検討しているという。

 年度内には返礼品の発掘・開発やPRなども担う「奄美せとうち地域公社(仮称)」も設立予定で、掲載ポータルサイト数増と両輪で、額増をねらう。同担当者は「納税額を増やすことにより、さまざまな政策に生かしていきたい。継続しての増額を目指す」している。