協業での民泊プロジェクトをスタート

奄美大島、加計呂麻島での民泊プロジェクトがスタートした(画面はJALホームページより)

JAL、百戦錬磨、奄美イノベーション
「初めての旅行者利用して」

奄美の特色に生かした新たな旅プランを提供しようと、日本航空(JAL)、百戦錬磨(本社・宮城県、上山康博代表取締役社長)、奄美イノベーション(本社・奄美市、山下保博代表取締役社長)はこのほど、協業での民泊プロジェクトをスタートさせた。地域の伝統的建築、もしくは伝説的なストーリーを持つ民家で宿泊する「伝泊」や、ホームステイ型体験民宿が選択できる宿泊パッケージ(10月1日~来年3月31日)を売り出す。現在、予約受け付け中。

JALと百戦錬磨は今年2月、資本業務提携を発表。奄美群島での民泊サービスや入込増を見据えた宿泊施設の開設などを掲げており、今回の協業企画は提携事業の第1弾と位置づけ。3社がそれぞれ、移動、民泊サービス、宿泊施設提供を担いながら、奄美ならでは民泊の形を実現し、パッケージに「奄美と暮らす」と銘打った。

「伝泊」プランは、奄美市笠利町(4カ所)、瀬戸内町加計呂麻島(2カ所)の改修済み古民家を1棟貸し。▽水平線と朝陽の宿▽港と夕陽の見える宿▽高倉のある宿▽プライベートビーチのある宿▽海みる屋根の宿―と施設ごとにテーマを設け、近くの海や自然、地域との交流などに親しむ。男はつらいよのロケ現場となった「リリーの家」(加計呂麻島)も注目の一つとなっている。

「体験民泊」プランは同市住用町の3民泊施設(パンの木・しょうてん庵、ルパン爺とすずめの宿、ほぉらしゃ家)での宿泊。大島紬着付け、島唄・三味線など伝統文化の体験メニューが楽しめる。

各社は奄美について、「手付かずの自然が残っているなど観光面で高いポテンシャルがある」と指摘。全国的な民泊ブームの中で地域での滞在・体験に特化した内容を挙げたほか、宿泊施設不足の解消、空き屋対策としての側面も強調する。

広報担当者は「奄美のゆったりとした空気感はリピーターにつながる」(奄美イノベーション)、「民泊が初めての旅行者にぜひ利用してもらえたら」(百戦錬磨)と意気込む。

JAL広報部はインバウンド対応や世界自然遺産の登録実現も視野に、奄美プロモーション活動を推進していく考え。また「開始時期、内容は未定」とした上で、今後、奄美群島の他離島での展開も示唆した。

申し込みはJALホームページから。航空運賃と宿泊料金込みによるパッケージ予約を受け付けている。