欠航相次いだ喜界空港、混雑

キャンセル待ちなど手続きで混雑する空港カウンター(6日午前、喜界空港内)

台風一過で運航再開
早朝から並んだ旅客も

 大型で強い勢力で奄美地方を強風域に巻き込みながら東シナ海を北上した台風25号の影響で、前日は全便が欠航していた喜界町の喜界空港は6日、台風一過で運航を再開した。就航する2路線(鹿児島、奄美大島)は終日、ほぼ満席。欠航で足止めしていた旅客が空席キャンセル待ちの手続きに並び、午前中は空港ロビーの外まで行列をつくる混雑ぶりを見せていた。

 台風が奄美地方に接近した4~5日にかけて、同空港のダイヤは欠航が相次いだ。空港関係者によると、6日から3連休とあって、当初から満席となっていた午前中の鹿児島行き、奄美大島行きの便にはそれぞれ約20人がキャンセル待ち。順番確保のため早朝から並んだ旅客も少なくなかったという。

 この日は鹿児島行き臨時便1便を運航して対応。カウンターでは鹿児島経由で乗り継ぎするビジネス客や観光客が今後の手続きを確認した。荷物やキャリーケース、お土産を持った搭乗客、見送りで終日込み合った。

 設備メーカーに勤める福岡県の男性(47)は「福岡に戻るルートを確認中。どの路線も満席状態なのでいつ帰ることができるかわからない」。喜界町荒木の女性(57)は奄美大島からLCCでの関東旅行を計画していたが「搭乗接続できないので、大幅に予定が変わりそう」と疲れた表情を見せた。

 数日間停滞していた航空貨物の輸送も、運航再開と同時に開始。 貨物取扱場では、到着便から運び出される物資を係員があわただしく仕分けする光景も見られた。