秋運ぶ「ミーニシ」吹く

風により波が高まり、島にぶつかり白しぶきを立てる様子が見られた (11日正午ごろ、奄美市名瀬)

昼にかけ気温低下、肌寒い1日に

 11日の奄美地方は気圧の谷や湿った空気の影響を受け、鉛色の空が広がった。秋運ぶ「ミーニシ」が吹き、肌寒さを感じる日となった。風により波も高まり、海辺では波立ち白く濁る様子が見られた。

 ミーニシは沖縄の方言で「新しい北風」の意味。夏の南東季節風にとって代わる北東季節風の吹き出しのことを言う。沖縄気象台によると、秋雨前線が九州の南側に南下する10月ごろ、大陸から吹き始める。この日の奄美地方では、所によって風速10㍍以上のやや強い北寄りの風が吹いた。

 また、最高気温は24~26度と各地で高かったものの、観測はいずれの地点でも未明から昼前にかけて。その後気温は下がり、日中に21度度前後となった所も。午後2時現在で奄美市名瀬の気温が21・6度。同地点の最高気温平年値(27~28度)と比較すると、日中の気温が上がらなかったため、肌寒い日となった。

 予報によると、きょう12日の奄美地方は曇り時々雨。朝の最低気温は名瀬、沖永良部ともに19度。日中の最高気温は名瀬23度、沖永良部22度と、11日と同程度。13~18日は最低気温、最高気温ともに平年並みに戻る見込み。