「奄美トレイル」案内板設置

「奄美トレイル」案内板設置

開通した「奄美トレイル」の各コースに案内表示板が設置された(写真は奄美市住用町の黒潮の森マングローブパーク内)

魅力PR 奄美大島、徳之島、沖永良部各コースで

歩きながら奄美群島の自然や地域の暮らしぶりを体感する「世界自然遺産奄美トレイル」。現在、奄美大島、徳之島、沖永良部島でトレイルコースが開通したことを受け、県はこのほど、周遊ルートや周辺スポットを紹介する案内標識を各コースエリアに設置した。県世界自然遺産登録推進室の大西千代子室長は「エリアごとの自然や集落の魅力を感じてもらえるきっかけにつなげたい」と話した。

奄美大島と徳之島が世界自然遺産の登録候補地になったことに絡み、県は奄美各島をつなぐ自然歩道をつくる「トレイル構想」に着手。2016年度から群島自治体など関係機関とコース選定を行い、17年度に奄美大島(奄美市住用町)、徳之島(伊仙町)、沖永良部島(和泊町、知名町)でそれぞれ開通した。

案内板(幅約2㍍、高さ約1㍍)は9月末までに、▽住用エリア=三太郎の里、黒潮の森マングローブパーク▽伊仙エリア=喜念浜、阿権集落▽和泊エリア=沖永良部空港、和泊港▽知名エリア=観光案内所(エラブココ内)―の4エリア7カ所に設置。それぞれ周遊コースと解説、見どころを写真付きで紹介しているほか、ごみの持ち帰りや動植物の保全などルール順守も呼び掛けている。

住用エリアは、古道三太郎峠・西仲間コース(約9㌔)を中心に、「川内フナンギョの滝・内海(遺産の滝・清流・内海と豆の木)」「マングローブ・山間(日本最大級のマングローブと命のゆりかご住用湾)」「戸玉・市(住用の始まりの地とトビラ島)」の3コースとテーマを表示して、利用者の散策機運を高めている。

各施設関係者によると、案内表示を見た旅行者から行き方やガイド対応などの問い合わせもあるという。

現在、宇検村、喜界町、徳之島町、与論町で選定作業をスタート。県は部分的開通を順次進め、21年度までに全線開通する計画だ。