伊仙町ふるさとレストランPJ事業

伊仙町ふるさとレストランPJ事業

一流料理人らを招いてあった「伊仙町ふるさとレストランプロジェクト」交流事業=22日、同町ほーらい館

 

「ヒットの要素はシンプル」
一流料理人らアドバイス

 

 【徳之島】ふるさと納税と地場産食材PRに絡めた「伊仙町ふるさとレストランプロジェクト事業~一流料理人との新たな食材の魅力の発見・意見交換会」(町主催)が22日、同町ほーらい館であった。テレビ出演でもおなじみの日本食とイタリアンの著名料理人2人が、島食材の魅力とその生かし方などを生産者たちにアドバイスするなど交流した。

 同町はふるさと納税返礼品の一つに地場の農林水産物を東京都内のフレンチレストランのシェフらに食材提供した創作料理コースの食事券も提供。今回の交流は、①ふるさと納税の増額②島食材のPRと直販ルートの拡大③シェフとの関係性の維持―などが目的。

 ゲストは、▽イタリアンの技法に和や仏の要素をきかせた独自の料理の世界を広げる「リストランテ ホンダ」(東京都港区北青山)オーナーシェフの本多哲也氏(49)と、▽18歳から料理の道に入り、東京赤坂で京料理店料理長などを務め、現在日本料理「一凜(いちりん)」(同渋谷区神宮前)店主で、NHK情報番組「あさいち」など出演でおなじみ橋本幹造氏(47)の2人。

 地元からはコーヒーやキャッサバ(タピオカ)、ドラゴンフルーツ、パパイア、天然塩、黒糖、よもぎ餅などの各生産者に、郷土食の伝承や創作にも取り組む食生活改善グループの関係者ら含め約20人が参加。それぞれの食材の特長と魅力などもアピールした。

 意見交換で橋本さんらは長命草(ボタンボウフウ)の硬い茎は斜めカットして活用でき、ドラゴンフルーツは皮を厚めに剥(む)いて天ぷら料理にするとおいしいことなどもアドバイス。特産品は「新しいモノは長続きしにくく、粘り強く宣伝することが大事」。その上で「ヒット商品の要素は〝入口が簡単〟。分かりやすくシンプルなモノがヒットしやすい。(伝統的に)島でやってきたことを発信することも大切で、私たちが逆に教えられた」ともアドバイスした。

 この後、ドラゴンフルーツなど島食材を使ったイタリアン風の創作料理の調理も実演披露した。