奄美・屋久島モニターツアー

ガイドの説明でヒカゲヘゴを見つめるツアー参加者(写真は金作原散策コース内

離島観光をパッケージでPR
初日は金作原散策

 奄美群島と屋久島の交流人口拡大につなげようと、県は4日から4日間の日程で「奄美・屋久島モニターツアー」を開いた。奄美大島島内外から参加したツアーメンバーは5日、奄美市名瀬の金作原原生林を散策。亜熱帯広葉樹を観察し、同島固有の動植物の魅力に触れた。県大島支庁総務企画課は奄美地域の世界自然遺産登録(最短2020年夏)を見据え、両地域の魅力を県内外にアピール。今後、パッケージ型離島観光を促していく考えだ。

 県の「奄美・屋久島世界自然遺産観光連携事業」で実施。観光入込の促進やリピーター増に向け、東京や沖縄から旅行代理店、大学生が来島したほか、奄美大島の地元メディアなど計8人が、両地域の観光スポットをモニターする。

 金作原散策ではエコツアーガイドとして「観光ネットワーク奄美」の西條和久代表が野草やヒカゲヘゴなどシダ類、時折聞こえる鳴き声の生き物を持参したタブレットを用い、写真付きで説明。また島内最大級の「オキナワウラジロガシ」の板根など珍しい特長を解説すると、ツアーメンバーは持参したデジカメやスマートフォンのシャッターを押した。

 ツアー事業は一社・あまみ大島観光物産連盟が受託。今後、ツアー企画(旅行代理店)、インスタグラムなどSNSでの情報発信(大学生)、取材記事、ラジオ中継―などの展開を見込む。6日は、今年開設された奄美ー屋久島航路(フェリー波之上)で屋久島入り。「千尋の滝」「ヤクスギランド」など視察する。

 来島した㈱ジャンボツアーズ=東京都=国内旅行統括本部の手塚智子さんは「海だけでなく山間部の観光ポイントが確認できた。屋久島とともに自然散策型のプランを検討したい」。沖永良部島や加計呂麻島に訪れている日本大学法学部3年・清藤日菜子さんは「初めて訪れた金作原の独特な雰囲気は多くの人に感動してもらえるのでは」とそれぞれ話した。