稲村さん(徳之島出身)出版記念の会

出席者にあいさつする稲村公望さん、左は執筆を支えた啓子夫人


ケーシー・サントシさんのネパール民族舞踊に誘われて踊りだす参加者たち


甘味けんじさんの坊主漫談に飛び入りして、漫才に挑戦する稲村公望さん

多数参加しにぎわう

 【東京】徳之島出身の稲村公望さんが執筆に当たった『続・黒潮文明論~海の民の遙かなる旅~』の刊行を記念しての「公望さんを囲む会」がこのほど、千代田区の主婦会館プラザエフで開催された。会場には稲村さんを慕う100人以上が顔を見せ、にぎやかなひとときを共に過ごしていた。

 それぞれの故郷を思い「ふるさと」の斉唱で始まった会は、発起人の東京奄美会・田中達三顧問、同・英辰次郎顧問があいさつ。英顧問は「公望さんは、すごい活力だ。世界を股にかける活躍を感じる」と言葉を寄せた。

 それを受けた稲村さんは、やや照れた表情で登壇。「早く続編を読みたいとの多くの方の声に押されて、69歳で書き始めた」などのエピソードを明かした。

 続いて、経済学者の菊池英博さん、哲学者で文藝評論家の山崎行太郎さん、世界戦略情報みち・代表世話人の天童竺丸さんらが、稲村さんへの期待や激励をあいさつに代えた。

 その後、余興へ移行。稲村さんの幅広い人脈を現して、ケーシー・サントシさんがネパール民族舞踊を披露。甘味けんじさんの坊主漫談には、稲村さんが飛び入りで参加して即興で漫才に挑んでいた。

 天城町生まれの稲村さんは、鹿児島のラ・サール高から東京大法学部、郵政省へ。 2001年政策統括官(情報通信担当)。05年、常務理事就任の任期切れで理事を退任した後も民営化撤回を持論として貫いている。

 「『続・黒潮文明論~海の民の遙かなる旅~』は、どんな年代層にも分かりやすく書いたので、奄美の人に限らず読んでほしい」と薦める。その前に著した『黒潮文明論』『「ゆうちょマネー」はどこへ消えたか』は彩流社から、『日米戦争を起こしたのは誰か』は、勉誠出版から出されている。