天城町同時選 2日投開票

「最後のお願い」で支持を求めた柏木候補(右)と、森田候補(左)=1日、天城町平土野

町長選「刷新か経験か」
町議選は少数激戦に

 【徳之島】任期満了に伴う天城町長・町議選は2日に投開票される。町長選ではいずれも新人で元町議の柏木辰二氏(54)と元副町長の森田弘光氏(67)=無所属、届け出順=が一騎打ちでしのぎを削り、町議選(定数14)では、17人(現職11人、元職1人、新人5人)が激戦を展開。選挙戦最終日となった1日には、「最後のお願い」に声を枯らした。

 立候補表明後、連続4期目の半ばで議員を辞職した柏木氏は、「あまぎ創生、町政刷新」をキーワードに選挙戦を展開。農水産業の振興・世界自然遺産登録を生かすクルーズ船対応港湾の整備、LCC(格安航空)の誘致、子育ての充実支援など―を訴えた。

 現職からの後継指名を受けた元副町長の森田氏は、「住んでよかった。暮らし満足度ナンバーワンの町実現を目指す」。平土野多機能港新設や同地区の振興、農水産業の持続的発展、教育振興、世界自然遺産推進・ビジターセンター誘致などを強調した。

 選挙戦最終日となった1日午後3時から、柏木氏陣営は町議候補8人を従え、平土野市街地で決起集会。柏木氏は若さや、国・県とのパイプ、町民・現役農家としての目線など、自身の有利性をアピール。「改革には痛みを伴うが、耐え抜けば新しい天城の未来がある。新しいふるさと発展のために精一杯やっていく」と語った。集会後は午後6時半から兼久公民館と平土野児童館で個人演説会を開いた。

 森田氏陣営も、同4時から同市街地で町議候補9人とともに集会。森田氏は42年の行政経験と、その実績をアピールした。“現場第一主義”での政策推進を支持者らに約束。「今まで訴えてきたことが、しっかり伝わった。これだけ多くの人が集まったことに対して、責任の大きさを感じる」と語った。午後6時半からは天城公民館で個人演説会を開いた。

 投票は2日午前7時から午後6時まで、天城小体育館など町内10カ所で。午後8時から町防災センターで即日開票。町長選は午後10時半ごろ、町議選は午後11時半ごろが最終確定となる見込み。開票作業の模様は町有線テレビ(AYT)で、町内に実況中継される。

 12月1日現在の選挙人名簿登録者数は5023人(男2550人、女2473人)。