天城町長選 森田氏が初当選

天城町長選 森田氏が初当選

初当選の勝利にわいた森田弘光氏ら陣営関係者=2日午後9時40分頃、同町平土野の後援会事務所

42年の行政経験に期待
投票率92・06% 柏木氏に137票差

 【徳之島】任期満了に伴う天城町長および同町議会議員選挙は2日に投開票された。新人同士の一騎打ちとなった町長選は、元副町長の森田弘光氏(67)=無所属=が2294票を獲得し、元町議の柏木辰二氏(54)=同=に137票差で初当選。42年間の行政経験を発揮した森田氏が「住んでよかった。暮らし満足度№1(ナンバーワン)のまち」づくりへの政策を掲げて支持を集め、接戦を制した。投票率は町長選92・06%となり、前回選(92・19%)を0・13ポイント下回った。

 朝から不安定な天候に見舞われたが、投票は午前7時から午後6時まで天城小体育館など町内10カ所で行われた。町長選、町議選ともに期日前投票者数が1501人(有権者数の約30・7%)だったこともあり、投票率は、正午現在で早くも73・2%(期日前含む)、最終的に92・06%に達した。

 両選の開票作業は午後8時から町防災センターで同時進行であった。開票作業の様子と中間発表は、町有線テレビ(AYT)を通じて町内各戸に実況中継されたこともあり、会場周辺に詰めて待機する町民の姿は皆無だった。

 初当選を果たした森田氏は、勇退する現職の大久幸助氏(3期目)から後継指名を受けて今年3月末に副町長を辞して立候補した。選挙戦では、行政一筋42年の経験と実績をもとに「住んでよかった。暮らし満足度№1のまち」づくりへの平土野多機能港の新設や同地区振興、農水産業の持続的発展、教育振興、世界自然遺産推進・ビジターセンター誘致、ドーム闘牛場建設―など政策を訴えた。

 柏木氏は、町議を4期目半ばで辞して立候補。「公平公正に光を当て、声なき声に耳を傾ける。あまぎ創生のため古い体質から脱却。町政刷新を」とアピール。農水産業の振興や世界自然遺産登録を生かすクルーズ船対応港湾の整備、LCC(格安航空)誘致、子育て支援の充実―などを訴えたが及ばなかった。

 森田氏の新町長としての任期は今月27日にスタートする。

 当日有権者数は4884人(男2479人、女2405人)。投票人総数4496人(男2301人、女2195人)。町長選分は有効4451票、無効45票。