南西糖業20日から操業へ

年内製糖開始などを確認した徳之島きび生産対策本部・運営企画委員会=6日、徳之島町

徳之島キビ 農家配慮で4年連続

 【徳之島】徳之島さとうきび生産対策本部・運営企画委員会が6日、徳之島町役場であった。南西糖業㈱は2018/19年期産原料の受け入れを20日から開始する。台風被害で3作平均ブリックスが17・3度(平年比マイナス1・6度)=今月1日現在=だが、生産対策本部などの要望に応え、年内の操業開始を決めた。

 関係行政・団体・製糖会社など代表委員らが出席。今期産サトウキビの成熟概況(面積加重平均ブリックス)の報告によると、夏植え・春植え・株出しの3作平均ともに、台風塩害で過去最低を記録した前期産の同期比こそ1・7度上回ったが、平年差ではマイナス1・6度に低迷している。台風被害を受けたが「葉は回復しており、今後は登熟も進む」との期待を示した。

 その上での今期製糖計画について南西糖業側は、キビ生産見込み量や品質の現状では「原糖価格低迷の影響もあり、会社として利益を確保することは非常に厳しい状況。年内操業と年明け操業では、収益に約数千万円の差が出るため慎重に協議した」。生産対策本部とハーベスター運営協議会は、農家の越年資金や春植え対策などから年内操業を求める要望書を提出。同社は、島内2工場維持へのキビ生産18万㌧超回復にも期待しつつ年内の操業開始を決めたことを報告した。

 製糖計画によると、年内は伊仙、徳和瀬両工場ともに20日―26日まで夏植えキビを中心に計1万3200㌧の受け入れ・処理を目指す。年明けは1月9日から再開。春植え推進期間(計2回・12日間の操業休止予定)をはさみ、4月2日までに計16万3544㌧を圧搾する計画だ。

 同委員会ではほか、メリクローン苗・一芽苗の出荷実績、きび増産基金事業、ハーべスターオペレーター研修会(18日)などについても協議した。