東京奄美会青年部ソフトボール

東京奄美会青年部ソフトボール

さあいくぞ!必勝を誓い開会式を終えた各チームの参加者たち

審判からの説明を受けて試合に臨む人たち=三村×沖洲・与論の試合から

打球の行方はどこに…。力投する喜界の若松沙弥香さん=喜界×笠利の試合から

堂々の3連覇を果たして笑顔で写真に収まる喜界チームのメンバーら

喜界チーム3連覇達成
白球通して絆深める

【東京】白球を通じて絆がまた深まった――。東京奄美会青年部はこのほど、足立区の舎人公園で「第18回東京奄美会青年部ソフトボール大会」(主催・東京奄美会青年部、協賛・東京奄美会青年部野球連盟)を開いた。奄美群島の出身者らは、家族の声援に後押しされ、8チームによるトーナメントを展開。好プレー、珍プレーに歓声と拍手がグラウンドに響き渡った。総合優勝(Aクラス優勝)は、喜界チーム。見事に3連覇を達成した。

雲一つない青空の下、三村、沖州・与論、瀬戸内、龍郷、名瀬、徳之島、笠利、喜界の8チームが集結。前回優勝の喜界チーム・平哲郎さん(湾出身)の力強い選手宣誓の後、それぞれユニホームやジャージ姿でグラウンドへ。筋肉隆々の若者から、お腹回りが気になる中高年までが心地よい汗を流した。

瀬戸内チームの72歳の男性が最高齢。選手として代打に立った。トーナメントは過去何度も優勝し、今回も優勝候補に上げられた名瀬が徳之島に敗れる波乱の幕開け。

前回名瀬に完敗したことでメンバーを強化した徳之島。「なんとしても雪辱したかった」と、主将の岡留寛幸さんはしてやったりの表情。勢いをそのまま準決勝につなげたかった徳之島だったが、喜界が立ちはだかった。

元埼玉西武ライオンズの美沢将さんと高校時代に共に甲子園を目指した、倉橋忠児さん(センター)が本塁打4本を含む12打数10安打の驚異的な打撃を披露。同じく野球経験者の主将・宮元大輔さんが巧みな投球をすれは、若松沙弥香さんも連続三振を奪うなどマウンドで奮闘した。

決勝でもチームの勢いは止まらず、龍郷を16―2で圧倒。見事3連覇を達成した。胴上げされた監督の原田尚樹さんは、「チーム一丸の勝利です。これを機に、これからも奄美群島と喜界島を盛り上げられるよう、頑張りたい」と喜びを表した。

なお、1回戦で敗れた名瀬は、その後盛り返しBクラスで優勝した。続いて熱戦の舞台は、芝生広場に移動。黒糖焼酎などを味わいながら、楽しいひとときを過ごしていた。

18回を重ねる大会の基は、名瀬の監督・中濱寛さんと東京瀬戸内会の久原卓也さんが、26年前に作り現在も続く「すっとごれリーグ」。当時、東京奄美会への若い世代の参加者が少ないことを危惧した中濱さんらには、「野球を通じて若者が交流し、いつか奄美会に参加してほしい」との思いがあった。

その後、各会と東京奄美会の両方の若者を集めるために「女性や年配者でもできるソフトボールに」と決定。以来、球場の手配、運営を同リーグが協賛している。