多彩な演目で院内に活気

多彩な演目で院内に活気

集まった多くの患者らを活気づけた「あまんの会」のクリスマスイベント

患者会自ら演者募集 「あまんの会」クリスマスコンサート
県立大島病院で

県立大島病院のがん患者と、その家族らで作る「あまんの会」(寺田日出樹会長)主催のクリスマスコンサートが15日、同院1階ロビーで開かれた。患者自らが声をかけるなどし、出演を依頼した演者らが多彩な演目で院内を活気づけた。

あまんの会は2016年に発足。毎月第2金曜日午前10時~正午に、院内外のがん患者が集まり、病気の苦しみを共有するなど、気力を高め合う。緩和ケア認定看護師を中心とした院内の多職種が介入し、がんについての知識を高めるための講話なども行うという。同認定看護師の中屋真由美さんは「患者さん同士が互いに支え合う場。一人で悩まず、来てほしい」と参加者を募る。

この日のクリスマスコンサートでは患者が出演を依頼した演者らもステージに上がった。またイベント用の横断幕なども患者らが作成したという。

開会前から、続々と入院患者らが会場に参集。フラカオスタジオの総勢約50人によるフラダンスを皮切りに、楽器演奏、シマ唄などの演目があり、集まった患者らは元気に手拍子をするなど盛り上がった。

同院救命救急センターの中村健太郎医長は息子・賢三くん(5)とともに親子バンドとして出演。賢三くんによる巧みなドラム演奏には大きな拍手が起こった。楽曲の合間に中村医長は「自分が関わった患者さんもいて、元気な姿を見ることができてうれしい」と感極まった様子だった。

この日、会場に集まった女性患者は「想像よりもバラエティーに富んでいて面白い」とコンサートを振り返る。同会の活動については「同じ気持ち、同じ立場で話すことで、心強くなるし、素直な気持ちで笑顔になれる」と語った。