「大高ジャーナル」創刊

9月に大島高校新聞同好会が発足し、「大高ジャーナル」を創刊した

「高校生の意見発信したい」
新聞同好会発足、本格的な出来栄え

 奄美市名瀬の大島高校の新聞部(部員20人)は21日、「大高ジャーナル」を創刊した。高校生ならではの目線で奄美大島の話題に触れた内容となっている一方、論説やコラムも掲載する本格的な出来栄えだ。吉永竜巳部長(17)は「高校生の意見を幅広い世代に発信したい」と今後に向けた抱負を語った。

 同好会は今年7月から部員募集を開始し、9月に創部。運動部と兼部する生徒も含め20人が在籍する。発足にあたって中心的役割を担った、顧問の池之上秋博教諭(45)は前任の鹿児島南高校でも新聞部を創部し、5年間携わった実績を持つ。池之上教諭は「3~4人ぐらいかと思っていたが、発信したいテーマを持った生徒が多く集まって驚いた」と話した。

 創刊号は6ページで、A3カラー版100部、B4モノクロ版1千部を発行。執筆した記事については膝を突き合わせ何度も手直しし、校閲は部員同士で時間をかけて実施。製本作業なども生徒たちが行った。

 完成した紙面には、▽世界自然遺産登録に関して生徒の関心を調査したアンケートの結果分析記事▽奄美群島の情報誌『ホライゾン』の編集長・浜田百合子さんへのインタビュー記事▽奄美の伝統文化・相撲の紹介記事―などが並ぶ。このほか、論説、エッセイ、同校生徒に人気の店舗紹介など記事内容は多岐にわたる。

 吉永部長は「新聞にはあまり興味がなかったが、小論文が上手になると聞いて入部した」と話す。アンケート調査の集計に尽力し、数日間かけてまとめあげたという。インタビュー取材を担当した若師すずか副部長(17)は「緊張はもちろんしたし、質問を切り替えるタイミングなどが難しく感じた。自分自身が奄美のことをそんなに知らないので、魅力を発信していきたい」と語った。

 「書きたいテーマがあったから」、「写真撮影、文章執筆が好きだから」――。入部の理由はそれぞれだが、取材・執筆に一生懸命取り組み、紙面を作り上げた。2号以降の発刊は、学期ごとに1回ずつを予定。世界自然遺産についての特集を継続し、季節の話題を記事にし、掲載していくという。