初日の出探鳥会

初日の出探鳥会

会員や地域住民ら約25人が集まり、初日の出を待ちながら野鳥の姿を観察した(1日午前7時半ごろ)

 

冬鳥中心に18種確認
「裾野広げる活動を」

 

 NPO法人奄美野鳥の会(鳥飼久裕会長)は1日朝、奄美市笠利町の大瀬海岸で恒例の「初日の出探鳥会」を開いた。会員や地域住民ら約25人が海岸に集まり、双眼鏡をのぞくなどして、野鳥の姿を観察した。終了後には観察した鳥を確認する「鳥合わせ」があり、冬鳥や渡り鳥を中心に18種の名前が挙げられた。

 イベントは同会の恒例行事。初日の出前に集合し、野鳥の観察と初日の出の見物を同時に行う。この日は空が明るくなり始めた午前7時ごろから会員らが、海岸に集まり始め、図鑑やメモを片手に野鳥を探した。

 同7時15分ごろの日の出の時刻には東の空が厚い雲に覆われたが、隙間から朱色の輝きがのぞいた。しばらくすると、雲の切れ目から降り注ぐ光の筋が東に浮かぶ喜界島を美しく照らした。会員らは口々に「きれい」、「今年は喜界島で何かいいことがあるかもしれない」などと言いながら笑顔を浮かべた。

 本来の目的の野鳥観察もしっかりと実施。干潟にはヒドリガモやオオバンなどの冬鳥、チドリの仲間などの渡り鳥を確認。遠くの沖合に飛び込むカツオドリの姿も見られ、歓声が上がった。

 高美喜男副会長(67)は「野鳥の会は昨年で創立30周年を迎えたが、一般に浸透しているとは言えない。一般の人たちにも来てもらえるような観察会を行い、少しずつ裾野を広げられれば」と抱負を語った。