いせん寺子屋

「超・独学術」の一端も披歴。ハーバードとジュリアード首席卒の廣津留さん=6日、伊仙町で

「超・独学術」の一端も紹介
ハーバード・ジュリアード首席
廣津留さん講演に関心「好きなこととことん」

 【徳之島】伊仙町の青少年対象キャリア教育講座、2018年度「いせん寺子屋」(町教育委員会主催)第8弾が6日、同町農業支援センターであった。講師は、米国のハーバード大学と音楽学校の最高峰ジュリアード音楽院をそれぞれ首席で卒業したバイオリニストの廣津留 (ひろつる)すみれさん。〝超・独学術〟の体験談は、保護者ら大人たちの関心も集めた。

 廣津留さんは1993年、大分県大分市生まれ。一般的な家庭環境に育ちつつ、幼少期から音楽と英語に興味を持つ。バイオリンは3歳ごろから手にし、英語は4歳で中学卒業レベルの英検3級に合格(当時最年少)。小・中・高は地元の公立校、塾には一切通わなかった。

 高校生の時、イタリアの音楽コンクールで優勝して得た奨学金で全米バイオリン演奏ツアーに参加。見学したハーバード大の学生たちが学業と課外活動を両立させていることに感動し高校2年の冬に心機一転、同大受験を決意してダッシュし現役で合格。次ぐジュリアード音楽院もそれぞれ首席で卒業。現在バイオリニスト、ライター、起業家として活動中だ。

 寺子屋講座は、親の立場から関心を寄せた保護者らも交え町内外の約45人が聴講。廣津留さんは、キャリア教育の観点から米国を中心にしたコンサート活動、大ヒットのオンラインゲームやアニメの音楽部門担当など自身の職業、活動状況を、映像を交え解説した。

 その上で、〝独学の天才少女と世を驚嘆させた経験をもとに「どうやったら英語がしゃべれるようになる?勉強が得意になる?」など観点からも解説。「5つの力」(①五感を養う②考える力③知る力④話す力⑤集中する力)。五感では「口に出して繰り返し覚える。耳で聞いて覚える。体を使って覚える(ダンスやランニングしながら)」など効果も強調。目標を叶えるには①目標をはっきりさせる②そのために必要なことを洗い出す③必要なことに集中・特訓する④今日やるべきことをはっきりさせる。

 そして「世界で活躍するには、自分の好きなことをとことんやり尽す。部活、ゲーム、スピーチ大会、音楽、昆虫集め…。いつか役立つ日がきっときます」と結んだ。

 来月15日には自著「ハーバード・ジュリアードを首席卒業した私の『超・独学術』」(KADOKAWA)も発売される。