沖永良部花きシンポジウム

沖永良部花きシンポジウム

沖永良部地域の花き振興について意見を交わす参加者ら=和泊町=

キクの安定生産・有利販売に向け
ネットワークの構築重要

 【沖永良部】沖永良部地域花きシンポジウムが15日、和泊町防災拠点施設やすらぎ館であった。キクの安定生産と有利販売に向け、生産者や流通業者、実需者間のネットワーク構築の重要性を確認した。

 沖永良部地域の花き産地振興を目的に、えらぶゆりブランド産地推進協議会や地域戦略プロ(キク類シェア奪還)コンソーシアムなど5団体が共同で開催。花き農家や関係団体から約60人が参加した。

 (株)日本総合研究所の山本大介氏が「キク流通の課題と産地のとるべき戦略」をテーマに講話。「情報連携をいかに進めるかが鍵になる」と提言した上で「新たな取り組みを産地の人だけで行おうとした場合、生産者だけがリスクを負いかねない。生産者から実需者までが連携し、リスクを分散する必要がある」と述べた。

 このほか「量販における仏花(特に輪ギク)の消費動向と今後」や「輸入切り花の動向と鮮度保持対策」について担当者から講話があった。

 討議では、地元生産者から「流通において全国共通の規格があれば、コスト削減になるのでは」「品種が限られている夏場に、販売先を絞って安定出荷ができないか」などの意見が出た。

 えらぶの花リザレクション協議会の葉棚清二会長は「沖永良部は県内でもトップクラスの産地。今回得た情報を生かして、産地を守っていきたい」と話した。