甘い黒糖に笑顔

甘い黒糖に笑顔

思勝老人クラブに指導を受けながら黒糖を煮る大和小児童たち

地域老クの指導で黒糖づくり
大和小3・4年生

 大和村の大和小学校(郁島信介校長、児童26人)3・4年生の児童4人は30日、地域老人クラブの指導を受け「黒糖づくり」を行った。児童たちは、自分たちで育てたサトウキビからキビ汁をしぼり、鍋でぐつぐつと煮詰めた甘い黒糖に笑顔を並べた。

 授業は、サトウキビ発祥の地である同村への理解を少しでも深めようと、総合的な学習の時間を使って実施。今年3年目で、サトウキビは3月末に児童たちが植えて育ててきた。

 この日は、地域の思勝老人クラブ(元山安雄会長、25人)から4人が指導のため来校。黒糖づくりの経験豊富な赤井貞文さん(88)を中心に、その手ほどきを受けた。

 児童たちは、刈ったサトウキビの余分な部分を落とし、圧搾機でキビしぼり。約50本分のキビから約30㍑の汁をしぼり、大きな鍋で火にかけた。

 赤井さんが、ぐつぐつと煮えるキビ汁に頃合いを見ながら石灰を投入すると、辺りには甘い香りが充満。他の学年の児童も「おいしそ~」と校舎から顔をのぞかせる中、児童たち焦がさないように懸命にヘラで黒糖をかき混ぜ仕上げた。

 出来上がり直前には、赤井さんが水あめ状の黒糖菓子「ヒューチザタ」を手早く作り、児童たちは箸に絡めとって味見。授業を延長して煮詰めた出来映えに満足そうな笑顔を浮かべた。

 4年・辻原絆くんは「沸騰させると急に量が減るなど、3年の時よりしっかり観察できた」と話し、黒糖の甘い味に「頑張ったかいがあった」と喜んだ。