徳之島高 総合学科学習発表会

徳之島高 総合学科学習発表会

課題研究など成果を公開した徳之島高総合学科学習発表会=31日、徳之島町文化会館

特産品開発チャレンジも
課題研究成果など紹介

 【徳之島】県立徳之島高校(立石賢二校長、284人)の2018年度総合学科学習発表会が31日、徳之島町文化会館であった。同学科の生活科学・情報ビジネス・生物生産3系列の各代表たちが、郷土学や自らのライフプラン、特産品開発、身近な素材を使った発酵液による農産物の生産コスト削減へのチャレンジなど成果を発表した。

 同校は総合学科(在籍者数68人)と普通科(同216人)の併設校。発表会は「郷土学」と「産業社会と人間」の両科目と農業系の課題研究など、日ごろの学習成果の発表能力の養成、進路意識の向上などが目的。毎年、全校生徒や保護者、地域住民にも公開している。

 研究発表は、生活科学系列3年生たちが「郷土学」で挑戦した三味線演奏でスタート。「産業社会と人間」の1年生のライフプランでは、農業大学校などを経て地元製糖会社に就職してサトウキビ品種の研究がしたいとの力強い目標も。

 生活科学系列生は、根気強く取り組んだ「女物ひとえ長着」の製作と着付けの習得の成果や、黒糖粉末や「べにふうき紅茶」を練り込んだパン製造への挑戦。情報ビジネス系は「徳之島高校活性化隊!~できることから始めよう~」との特産品やラベルづくり、世界自然遺産化への「徳之島マップ」の模索なども紹介。

 生物生産系列3年生らの課題研究では、冷凍パン生地による「シマアザミパン」や「べにふうき紅茶パン」の製造実証も紹介。「儲かるためのジャガイモづくり~コスト削減で収入増~」では、ジャガイモの葉や魚のアラ、月桃の葉、海藻(アオサ)などで発酵液を試作。散布の結果、トマト、メロン、ミニトマトの「糖度が上昇」しジャガイモの数量もアップ。「発酵液濃度や肥料の削減量による相関はこの実験だけでは不明だが、後輩たちに続けて欲しい」と託していた。