奄美市新庁舎内覧会

奄美市新庁舎内覧会

2階壁面の「紬の木格子」は市民らの関心を集めた

新たな市の「顔」に期待
「我が家のような場所に」

奄美市は2日、昨年末に第1期工事が終了した市新庁舎で一般市民に向けた内覧会を開いた。12日の開庁を前に多くの市民らが庁舎を訪れ、各課の窓口がワンフロアに並ぶ2階などを見学。装いを新たにした市の「顔」に期待の目を向けた。

新庁舎は、おおむね震度6強の地震に耐える免震構造を採用した鉄筋コンクリート9階建て。災害時には約200人を収容する一時避難所としての役割も担う。白と赤土色の2色の外壁には、日除け・飛来物による損壊防止を目的に、大島紬柄がモチーフの「紬スクリーン」も設置した。

内部にはユニバーサルデザインを導入し、誰もが使いやすい「みんなのトイレ」や、識別しやすい記号的な表示を用意。東美佐夫副市長は「現庁舎から新庁舎につなぎながら次の世代に夢を託したい。職員と市民ともに、ほっとできる我が家のような庁舎になれば」と語った。

見学が可能だったのは各課窓口や総合案内、カフェなどがある2階と、市長室等がある4階、議場のある7階の3フロア。2階では、吹き抜けの壁面にあしらわれた巨大な「紬の木格子」と、旧庁舎から運び込まれた陶板壁画が市民らを圧巻。待合スペースを囲むように各課の窓口があり、市民らは種々の手続きがこの階だけで可能となる「ワンフロアサービス」で利便性が増すことなどを確認した。

4、7階では普段足を踏み入れることのない部屋に興奮する市民の姿も。市長室の椅子に腰かけ、記念写真を撮るなどしていた。同市名瀬から見学に訪れた女性(67)は「どこに何があるかがわかりやすく便利そう。大島紬が多くあしらわれているのも良い。カフェもあるので気軽に利用したい」と話した。