宇検村コース奄美トレイルが開通

倉木﨑往復の30㌔サイクリングコースのスタート

湯湾岳麓に向かう3㌔トレイルに挑戦した参加者

健康づくり完走歩大会に350人

 世界自然遺産奄美トレイル開通記念第21回宇検健康づくり完走歩大会(宇検村体育協会主催)が3日、同村湯湾の村陸上競技場などで行われた。運動公園外周の3㌔と田検折り返し5㌔、開通記念で新設のトレイルコースを含む3㌔と30㌔サイクリングの4部門に約350人が参加し、晴天の下健康増進ウォーキングに汗を流した。

 奄美トレイルは、群島をつなぐ長距離の自然歩道。奄美ならではの自然や文化にふれあうことのできるコースを、各地域の住民と選出する。

 県は2016年度からコース選定を開始。宇検村のコース選定は、徳之島町、喜界町、与論町などとそれぞれ17年度に実施して、今回の開通記念イベントを迎えた。

 同村のトレイルコースは、焼内湾沿いのエメラルドグリーンの海岸線や鳥のさえずりの聞こえる森林浴などに着目した3コースを選出。各コースは▽「倉木崎・峰田山・待ち網漁」=11・9㌔▽「うけん市場・湯湾集落・湯湾岳」=5・9㌔▽「佐念のガジュマル・タエン浜・屋鈍の三月石」=10㌔―となっている。

 開会式で元山公知村長があいさつ。「トレイルの開通を記念して、多くの人が健康づくりに関心を持ってほしい」と話した。

 来賓の県環境林務部の大山浩昭・奄美世界自然遺産総括監や元山村長などにより、奄美トレイル開通でテープカットを実施。大山総括監が「『奄美・沖縄』の世界自然遺産も、ユネスコ本部に推薦書が再提出された。開通したトレイルを歩くなりドライブするなりして親しんで、宇検村を訪れる人をもてなしてほしい」と語った。

 コース説明を受け、準備運動を済ませた参加者らは部門ごとにスタート。完走歩した参加者らには参加賞としてデイパックと宇検村エリアの奄美トレイルMAPをプレゼント。また村青年団が用意した豚汁やおにぎり、鹿児島黒牛の焼肉などが振る舞われ、汗を流した参加者らは和牛日本一の味などを存分に堪能した。

 5㌔コースに参加した阿室小中学校の中学1年栄晃輝さん(13)は、「初めて参加した。5㌔歩くのはきつかった。トレイルコースや村内の名所など調べて、観光客などを案内したい」と話した。