花見客が連日数百人

徳之島最大のヒカンザクラの名所を楽しむ花見客たち=10日、徳之島町母間

児島さん奮闘のサクラ並木
徳之島町母間 見頃ピークは18日ごろ

 【徳之島】徳之島町母間の理容業・児島静男さん(86)が、約19年前から近くの農道沿いにコツコツと植栽を続けたヒカンザクラは現在約170本。数日前からほぼ満開状態となり、町内外から連日、数百人規模の花見客が押し寄せている。見ごろのピークは18日ごろにかけてという。

 場所は、同町母間(大当集落)の県道「母間新港」入口交差点を山手方向(看板あり)へ約120㍍。元ゲートボール場広場や「福川」砂防ダム関連施設付近から総延長約400㍍前後にわたって、鮮やかな濃いピンク色のフラワーロードが続き、徳之島最大の花見の名所となっている。

 児島さんは、60代になってランニング桜島大会や花の島沖えらぶジョギング大会などに参加。「各会場ともきれいな花々に包まれていた。わが島でも…」と一念発起。近隣地主たちの理解も得て2000年ごろから自費でヒカンザクラの苗を取り寄せて、畑の畦にコツコツと定植を開始。後半は、ヒヨドリがサクランボを食べて排泄した種が芽吹いた実生苗を活用した。

 17年度には、人と自然が共生する地域環境づくりへの貢献で県大島支庁の「あまみ地域づくり褒賞」も受賞。〝はなさかじいさん〟こと児島さんのフラワーロード計画はなおも拡大中だ。

 その名所には、大型バスを貸し切った各種団体を含め連日、数百人規模の花見客たちでごった返している。地元青年団員らの協力で夜間は提灯でライトアップされ10、11日両夜は、夜桜まつりでもにぎわった。児島さんは「多くの花見客のみなさんに楽しんでもらえてうれしい」。最高の見ごろは「17、18日ごろでは」と話した。