女子プロゴルファー勝みなみ選手 与論来島

女子プロゴルファー勝みなみ選手 与論来島

子ども達に指導する勝みなみ選手(中央)=与論町=
ショットを披露する勝みなみ選手とボールの行方を見る父親の秀樹さん(奥)=与論町=

子ども達に指導 ゴルフの楽しさ伝える

【沖永良部】鹿児島県出身の女子プロゴルファー、勝みなみ選手(20)によるゴルフ教室が24日、与論町多目的運動広場ゆいLANDであった。勝選手は、アマチュアの頃から応援してくれる島民に感謝の言葉を述べ、参加した子ども達にゴルフの楽しさを伝えた。

勝選手は鹿児島市生まれで、父方の祖母が与論町那間出身。高校1年の2014年4月、15歳293日で史上最年少のツアー優勝を果たした。高校卒業後の17年にプロ転向し、昨年11月の大王製紙エリエールレディースオープンでプロ初優勝を飾った。

現在、同町立那間小学校に父親の秀樹さん(49)が勤務していることから教室の開催が実現した。

あいさつに立った山元宗町長は、勝選手の祖父母と旧知の仲だったことを明かし「勝選手のDNAは、この与論島にある。アマチュア優勝時も島で話題になったし、プロの優勝の時には島をあげて大喜びした。活躍を一喜一憂しながら見守っている」と激励した。

子ども達への指導の前に、勝選手がドライバーやアイアンを使ってショットを実演。スイングの速さや約100㍍先の的を狙う正確性に、集まった観客から大きな拍手が上がった。

教室では、町内の子ども達約20人にクラブの持ち方やフォームを指導した。勝選手は「クラブを振り下ろすときは、重力にまかせる」「フォロースルーまでクラブから両手を離さない」などとアドバイス。子ども達が練習用のボールを見事にミートすると、勝選手も満面の笑顔で「ナイスショット」と声を掛けた。

茶花小6年の志田玄太さん(12)は「教えてもらったら、ボールを打てるようになった。初めてクラブを握ったけど、ゴルフに興味を持てた」と話した。

勝選手は「与論の皆さんが応援してくれていることを父親から聞いていた。本当にうれしくて、それが良いプレーにつながり昨年優勝できた。感謝の気持ちでいっぱい」と語った。

教室では、質問コーナーも設けられ、家族や今後の抱負などについて勝選手が答えた。

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勝選手質問コーナー

 

「世界一愛されるプレイヤーに」

 ――娘から見る父親の秀樹さんはどのような人?
 
 「厳しい時は怒ってくれるし、うれしい時には一緒に喜んでくれる。すごくいい父親」
 
 ――アマチュアとプロでの優勝では気持ちに違いがあったのか?

「アマチュアだった15歳で優勝し、多くの人に注目され、2勝目もいけるかもと軽い気持ちで目指していた。自分が思い描くものと現実が違って苦しんだ時期もあったが、優勝を意識しなくなってから優勝をつかめた。あまり気負いすぎてはいけないと気付けた昨シーズンだった。2019年シーズンは昨年以上に活躍したい」

 ――目指すプロゴルファー像は?

「強いプレイヤーになるのは大前提だが、強いだけでは愛されるプロゴルファーにはなれない。人としてもっと成長し、世界一愛されるプロゴルファーになりたい」