「西郷菊次郎展示室」を開設

「西郷菊次郎展示室」を開設

開設された「西郷菊次郎展示室」

龍郷町りゅうがく館 2階情報交流ブースに

 龍郷町教育委員会は2月、町生涯学習センターりゅうがく館2階にある情報交流ブースに「西郷菊次郎展示室」を開設した。2月3日に閉幕した文化財展示室特別企画「西郷隆盛と菊次郎展~敬天愛人につながる親子の絆」(町教委主催)で展示した菊次郎の足跡を紹介したパネルのほか、菊次郎愛用品の写真パネルなどを展示している。

 龍郷町と町教委は、特別企画「西郷隆盛と菊次郎展」では、「西郷隆盛翁はもとより、龍郷で生まれ、『敬天愛人』の教えを引き継いだ菊次郎にもスポットを当てたい。愛加那や菊草を含め龍郷での西郷家の足跡を知ってほしい」などと開催目的を説明してきた。今回開設した「西郷菊次郎展示室」もその一環としている。

 西郷菊次郎は、1861(文久元)年、父・隆盛、母・愛加那の長男として龍郷村で生まれた。9歳で鹿児島の西郷家に引き取られ、12歳で米国に留学。西南戦争で銃傷を負い、右足膝下を切断。戦争後は外務省で勤務、台湾総督府で奉職し、宜蘭庁長を務めた。京都市長時代には、三大事業の実現に取り組み、島津家の永野金山鉱業館長を務めた後、1928(昭和3)年、心臓発作により67歳で死去した。

 パネルでは№1~№8に分け、その生涯、活躍した歴史を詳しく紹介している。

 愛用品は、カバン、掛け時計、家紋入り皿、落款(蔵書印)、水差しなどを写真パネルで紹介。

 同展示室前の机に置かれた感想メモノートには「菊次郎さんのことがよく分かる展示がされており、しっかり勉強させていただきました」との内容などが記されていた。