徳之島町―セントビンセント(カリブ海)登録

徳之島町―セントビンセント(カリブ海)登録

東京五輪・パラリンピック「ホストタウン」登録で調印した徳之島町とセントビンセントの関係者=1日、同町役場
ホストタウン登録記念「音楽交流会」も=1日、徳之島町

東京五輪ホストタウン
音楽、スポーツ事前交流も

 【徳之島】2020年東京五輪・パラリンピック出場国と開催国の各自治が幅広い分野で交流促進を進める「ホストタウン」登録で、カリブ海の「セントビンセント及びグレナディーン諸島」と徳之島町間の調印式と、同登録記念音楽交流会が同町であった。2日はスポーツ教室でも事前交流する。

 同「ホストタウン」登録は、参加出場国と各自治体間のスポーツ・文化・教育・経済など幅広い分野の交流促進を進めるため内閣府官房東京五輪・パラリンピック推進本部事務局が推進。徳之島町は同事務局の紹介で昨年12月28日、セントビンセント・グレナディーン諸島との交流を決めていた。

 徳之島町役場であった調印式には、同国パラリンピック委員会のルドルフ・トレバー・オーグスティン・ダニエル会長(67)、中学生パラリンピック選手(走り高跳び)のカリファ・カーディン・ブルズさん(13)ら3人が出席。内閣府五輪・パラリンピック推進本部事務局職員ら2人が同席した。

 高岡秀規町長はあいさつで「わが町では世界に羽ばたく子どもの育成を目指している。学力より大事なものは心の持ち方。相手の痛みや喜びを分かち合う国際化社会づくりが必要。気づき理解し合う交流を」と期待。同国のパラリンピック委のルドルフ会長は、島人々の心の温かさや障がい者の働く場・施設の充実ぶりに感動したことも伝え、「この2つの国・地域で交流を深め、『徳之島であれば障がい者もトレーニングできる』環境づくりにも努力し合えれば」ともエールを送った。

 音楽交流会は住民も迎え午後6時から町生涯学習センターであった。地元の三味線愛好会「結」や徳之島闘牛太鼓、澤愛香さん(島唄)、元田優香さん(パーカッション奏者)、原田芳宏さん(スティールパン奏者)などステージを楽しみながら交流をスタート。事前交流のスポーツ教室は2日午前10時から町健康の森総合運動公園の屋内練習場である。

 奄美群島ではほか先月28日までに、▽伊仙町=ボスニアヘルツェゴビナ▽和泊町=ドミニカ国▽知名町=グレナダ▽与論町=アンティグア・バーブーダ―との交流が決まった。

 【セントビンセント・グレナディーン】カリブ海の小アンティル諸島にある火山島のセントビンセント島と珊瑚礁のグレナディーン諸島で構成。島国で北にセントルシア、東にバルバドス、南西にグレナダが存在。首都はキングスタウン。人口約11万人。面積約390平方㌔㍍。