児童生徒らNZ体験発表

児童生徒らNZ体験発表

ニュージーランド派遣プログラム参加で得た感動など、感想を報告した小中学生たち=3日、伊仙町

「外国では日本、徳之島代表」
伊仙町事業 「自然遺産観光に準備必要」提言も

 【徳之島】「外国に行けばだれでも日本代表、徳之島代表になれる。代表として日本や世界のことをもっと知ろうと思った」――。伊仙町人材交流・育成事業「小中学生ニュージーランド(NZ)派遣プログラム」など報告会が3日、同町ほーらい館であった。派遣された児童生徒ら6人が大自然や異文化体験を通じて得た〝気づきや感動〟などをストレートに発表した。

 2018年度地方創生推進交付金事業を活用、海外と首都圏生活体験の両プログラムを計画。海外は、①未来教育指数(子どもの未来に関する教育)が世界第1位②移住人気などで人口増(現在約485万人)③第1次産品が主要産業で徳之島と共通―など理由でNZを対象にした。

 公募・選考委員会を経た6人(小・中学生各3人)を2月2~11日に派遣。現地の日本人コーディネーターの支援でクライスチャーチ(南島中部の都市)の各ホストファミリー宅にステイし、地元町長訪問や自然、学校(授業)などを通じ国際交流を体験した。

 報告会には家族や学校関係、一般住民など約50人が参加。子どもたちは学校体験について「(授業中も)わりと自由。日本と違って規則があまりなくて授業がラク」。「(休み時間の遊びは)すごく危なかったり、走り回る(遊び)が好きだったことが一番印象的だった」。大らかで開放的な学校生活にも驚いた様子。

 ホームステイ体験では「ゆっくりと時間が流れていたのは徳之島と同じ」「肉がよく出てきて、お米はおいしくなかった」「きれいで楽しい島、また行きたい」。全般的には、「英会話は難しかったが、日本語やジェスチャーでも思いは伝わった」が「英語の大切さ、言葉の大切さを知った」。「外国に行けばだれでも日本代表、徳之島代表に…」。「徳之島も世界自然遺産に登録されると多くの観光客が来ると思うので、準備が必要と思った」との提言も。

 引き続き首都圏(東京・神奈川)生活体験報告もあった。

 町によると、青少年対象の人材交流・育成事業は約20年ぶり(当時は国内)の復活に。今後も「同派遣プログラムを継続し、将来的には相互訪問など双方向の人材交流・育成に」(未来創生課)としている。