「なあきゃんみせ」オープンから1年

「なあきゃんみせ」オープンから1年

集落内外から多くの人が訪れにぎわった「なあきゃんみせ」の開店1周年記念フリーマーケット

「地域の寄り所とし輪広がれば」
瀬戸内町阿鉄 空き施設活用し、直売所に

昨年3月4日、瀬戸内町阿鉄集落にオープンした農作物等の直売所「なあきゃんみせ」(榮富男代表)は3日、開店1周年を記念したフリーマーケットを開いた。商店のなかった同集落に買い物やコミュニケーションの場として立ち上がった同店の節目を祝うため、集落内外から多くの人が訪れた。

同店は、2017年度に町からの補助金を受け、有志の集落住民とNPO法人セイラビリティ奄美が使用されていなかった小屋を改修。日用品が並ぶほか、地元農家らが農作物や、加工品を持ち込み販売。地場産加工品のインターネット販売も行っている。18年度は県の「高齢者ますます元気!ふれあい生きがい支え合い支援事業」を活用し、店舗のさらなる改装などを進めた。

事務局の高野さやかさん(57)は「思ったよりお客さんが多く来てくれて、コミュニケーションの場をつくる目標は達成できていると感じる」と、この1年の手ごたえを話す。同集落婦人会員が4人交代で店番する同店には観光客や移住希望者も訪れ、今では情報発信の場としての役割も担っているそうだ。

この日のイベントは、同婦人会の忘年会の席で「せっかくだから、断捨離=だんしゃり=も兼ねて、フリーマーケットにしよう」という話題が出たことから企画。会員からの出品のほか、高野さんの県外・国外の知人から取り寄せられた陶芸作品、洋服などが並んだ。

店の横の広場にはテントが張られ、集落外の協力者らが焼きそばやフランクフルトを焼く姿も。小雨降る中での開催ながらも、100人以上が訪れる盛況ぶりだった。

榮代表(80)は「互いの健康を確認し合いながら顔の見える関係づくりが大切。地域の寄り合い所として、人の輪が広がれば」。高野さんは「2周年を目途に、カフェをオープンしたい。1年間で何ができるかを検討していきたい」と今後の展望を見据えた。

同店の開店時間は午前9時から午後1時まで。店休日は毎週月曜日。

問い合わせは電話0997―72―2815まで。