八月踊り唄歌詞集制作

八月踊り唄歌詞集制作

「50音別 八月踊り唄シマ口の意味」を制作した平田さん

「正しいシマ口知って」
笠利町 平田さん 781首も収録

奄美市笠利町の平田博三さん(76)はこのほど、『50音別 八月踊り唄 シマ口の意味』を制作した。笠利町の八月踊り唄の歌詞を中心に、781首もの歌詞を収録。平田さんは「漢字にはすべてふりがなをつけ、方言に近い発音表記を心掛けた。正しいシマ口を知ってほしい」と語る。

平田さんは赤木名校区八月踊り保存会の顧問を務め、2014年からは同市笠利地区生涯学習講座で八月踊り唄講座を持つなど、伝承に力を注いでいる。同書は講座の資料として作成し始めたもので、約6年の制作期間を経て形になった。

方言の漢字は、意味が正確に理解できるよう、近い意味の漢字を当てて表記。また、八月踊り特有の「流れ」を意識し、当該首を参照しやすいように示している。

このほか時を経て変遷した歌詞、歌われる伝承の詳細なども掲載。シマ唄にも歌われる歌詞には関連した唄名を書く徹底ぶり。巻末には歌詞に出てくる単語を辞書形式で載せるなどし、シマ口の教科書としての役割も担う。

講座受講生などから歌詞の意味を聞かれる頻度が高いことから、平田さんは本の制作を決意したという。「昔の本を参考にしながら1~2年後にさらに増やしたものを制作したい」と語った。

同書は非売品。希望者には切手代のみでの送付を行うという。

問い合わせは電話0997―63―1223(平田さん)まで。