池坊花展に作品を出展

艶やかな白大島紬姿で、作品を説明する岡村昌子さん

奄美出身の岡村さん 大島紬姿でもてなし

 【東京】奄美市名瀬出身の岡村昌子さんが、このほど、中央区銀座三越の催し物会場で行われた生け花の池坊「2019はな生成~雪月花~」に、作品を出展した。岡村さんは、艶やかな大島紬姿で会場を訪れた友人や関係者をもてなしていた。

 催しは、池坊東京生成会支部50周年・青年部30周年を記念した花展。二十歳の記念に奄美にあった教室で生け花に出会った岡村さんは、本格的に探究しようと31歳で上京。「島で花の先生をやると思っていた親の期待を裏切って、ずっと東京で花の道を究めるようになってしまいましたね」と笑う。「岡村昌翔」の雅号で、これまで何人もの弟子も育てている。

 「雪」のコーナーに出展した「春を待つ伊吹」を感じさせる作品は、ヒマラヤ雪の下、夾竹桃など13種類もの草花が使われている。岡村さんは、「ご近所から梅をいただいたりして、生命力を表しました」。そう力作を振り返った。

 一方、東京サンシン会にも所属する岡村さんは、「シマ唄も生け花も大切な伝統ですから、これからも大事に取り組んでいきたいですね」と語っていた。21日からは、台東区上野公園の東京都美術館で「第86回池坊東京連合支部いけばな池坊展」に出展する。会期は30日まで。