水口さん(沖高教諭)書道展

天璋院篤姫が詠んだ歌を題材にした作品と水口昌紀さん(左)=和泊町中央公民館=

和泊町中央公民館
沖永良部で制作の作品展示

 【沖永良部】「水口昌紀書道展」(同実行委員会主催)が10~18日まで、和泊町中央公民館1階ホールで開かれている。沖永良部高校教諭で書道部顧問の水口昌紀さん(35)の作品15点や、水口さんが指導する沖高書道部の生徒らの作品も楽しめる。

 沖永良部島に書道の文化を浸透させたいと、水口さんの友人らが実行委員となって開催。水口さんは、2016年に第33回読売書法展かな部門で読売新聞社賞を受賞。沖高に赴任して5年目となる。今回、沖永良部で制作した約60点の中から、専門としている仮名文字の作品を中心に展示した。

 天璋院篤姫が詠んだ「君が齢 とどめかねたる 早川の 水の流れも うらめしきかな」を書いた作品(写真)は、高さ240㌢、横90㌢の紙2枚を使った大作で、仮名文字の繊細さと漢字の力強さを楽しめる。

 このほか、中国の古典や歌の歌詞を題材にした作品もある。

 水口さんは「沖永良部に来て、気持ちに余裕を持って作品に向き合えるようになった。日本で独自に作られた仮名文字には、日本人の心が込められている。仮名の書が持つ、繊細さや優雅な流れを体感してほしい」と話した。