スポーツ通して地域理解を

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朝山市長に障がい者スポーツクラブ「SCミ・ライアール奄美」の設立を報告した関係者(下段左から山元さん、園田代表、宮城さん)

ASAコミュニティスポーツクラブ
朝山奄美市長表敬 障がい者スポーツク「SCミ・ライアール奄美」の設立報告

総合型地域スポーツクラブ「ASAコミュニティスポーツクラブ」(園田明理事長)は29日、朝山毅奄美市長を表敬訪問し、障がい者スポーツクラブ「SCミ・ライアール奄美」の設立を報告した。クラブは、知的・発達障がい者や自閉症、ダウン症者などを対象に、地域でスポーツの場を提供しようと発足。園田代表は「知的障がい者は見た目で分からず、社会の受け入れは難しく感じる。クラブやスポーツ活動を通して地域への理解を広げていきたい」と意気込みを語った。

総合型地域スポーツクラブは、障がいの有無を問わず、地域スポーツコミュニティの核を担おうと国が1995年から取り組む事業。奄美市では、NPO法人ASA奄美スポーツアカデミーが委託を受け、障がい者スポーツの環境構築や普及啓発、地域のネットワークづくりなどを進めている。

ミ・ライアールは、同クラブの一環で障がい者スポーツクラブの形態で発足。全国に先駆けた県内初の試みで、活動には大きな期待が寄せられる。

現在、中学生から30歳までを対象に、バスケットとサッカー種目を開設。行政や住民も巻き込みながら、地域スポーツの拠点づくりに取り組む。

この日は園田代表に、知的障がい者バスケットボールクラブの指導者・山元晃一さん、スポーツで地域創生に取り組む宮城亮さんの発足関係者3人が市長を表敬。報告を受けた朝山市長は「知的障がい者への理解はまだまだで、専門的指導者や理解者が乏しかった。お手伝いできることがあれば声をかけてほしい」とクラブの活性に向けて支援を約束した。

山元さんは「20年のかごしま国体に向け、奄美から選手を」。宮城さんは「島から世界に羽ばたく一歩。全国の注目が集まるよう、取り組みを広げたい」など抱負。園田代表は「地域の協力を得ながら、笑顔を増やしていきたい」と話した。