3陣営離島くまなく

大島郡区の選挙掲示板

選挙戦折り返し 効率よく遊説が鍵
大島郡区

 3月29日に告示された県議会議員選挙(7日投開票)の折り返しとなった3日、奄美の選挙区で、選挙戦に突入した大島郡区(定数2)の3立候補者は各地での選挙活動に奔走する。群島10町村にまたがる広いエリアを空路やフェリーで効率良く移動しながら、くまなく遊説。各陣営は後援組織と連携を図りながら、各地で支持を訴える。

 奄美の選挙区で、奄美市区(龍郷町含む)は永井章義氏(62)、向井俊夫氏(69)(いずれも自民現職、届け出順)の2人が立候補し、無投票で当選した。

 一方、選挙が始まった大島郡区では、自民新人の寿肇=はじめ=氏(45)、自民現職の禧久伸一郎氏(62)=3期=、無所属新人で元天城町長の寿洋一郎氏(74)の3人が争う。

 奄美群島各離島が対象となっている同地区。どの陣営も期間中は、「必ず1度は各島に足を運び、ていねいにあいさつを回りする」と意気込み、9日間の日程調整を入念に行いながら選挙活動を展開している。

 選挙戦中盤は地元以外の離島遊説が中心。3日は前日よりも気温が下がり、やや肌寒い天候となったが、各候補者とも遊説先では精力的にマイクを握り、声をからしながら公約実行を訴えた。同日の主な遊説日程は、▽寿肇候補=沖永良部島内▽禧久候補=瀬戸内町▽寿洋一郎候補=沖永良部島内

 選挙戦で当初予定された街頭演説の場所、街宣時間などは天候で一部調整した陣営もあったものの、各陣営は「スケジュールは概ね順調に消化している」とこれまでを振り返る。

 3候補者の地盤は徳之島3町に分かれており、島外の票固め、掘り起こしには各地に配置した後援会組織との連携、情報共有は必須だ。ある陣営の選対幹部は「出先での遊説コーディネートは現地運動員に任せてある。街頭演説の反応、移動時の沿道の様子など状況報告を踏まえながら、その後の展開を考えている」と明かした。

 一方、各陣営は有権者の反応には手ごたえを感じているとしつつも、「全体的には静かな雰囲気。投票率が伸び悩まないといいが・・・」と不安を口にする選挙関係者も。今年初めまで無投票の様相から一転、選挙戦に突入したこともあり、有権者からは「選挙戦の盛り上がりがやや欠けている」との意見も聞かれた。