「えらぶ世之主」ガイドブック完成

「えらぶ世之主」の物語や遺跡をまとめたガイドブック

 

ガイドブックを手に世之主について学ぶ転入教職員ら=12日、和泊町世之主神社=

 

転入教職員のテキストとしても活用
和泊町企画課、3千部制作

 

 【沖永良部】約600年前に沖永良部を統治した「えらぶ世之主」をPRするガイドブックが完成した。島に伝わる世之主の物語や沖縄県今帰仁村との関係を写真やイラストで紹介している。制作した和泊町企画課の森英仁さんは「沖永良部と沖縄北部とのつながりを知ってもらうためにも、ガイドブックを手に取って欲しい」と話した。

 「えらぶ世之主」の物語を分かりやすく説明するため、登場人物をイラスト化し、ストーリーに沿って絵を掲載。世之主城跡(和泊町)と今帰仁城跡(沖縄県今帰仁村)の特徴や、世之主関連の遺跡を巡る「世之主ロード」(全12カ所)も紹介している。

 12日にあった転入教職員の町内視察では、沖永良部の歴史を知るテキストとして活用され、案内役を務めた同町歴史民俗資料館の先田光演館長は「世之主は島の人にとって尊敬されている存在。ガイドブックを持って島を巡って欲しい」と呼び掛けた。

 ガイドブックは3000部制作。島内の観光施設などで無料配布している。また、同町歴史民俗資料館では「えらぶの世之主と孫八とおもろ」と題したミニ企画展を開催している。