バスターズ外来植物駆除

バスターズ外来植物駆除

総合対策外来種ムラサキカッコウアザミの駆除を行った奄美マングースバスターズのメンバーなど

群生などの減少確認
中央林道きょらむん橋付近で

 環境省と一般財団法人自然環境研究センターの奄美マングースバスターズは22日、奄美市住用町の奄美中央林道のきょらむん橋付近などでごみ拾いや総合対策外来種・ムラサキカッコウアザミの駆除を行った。同バスターズは「活動を毎年継続することで、同種の群生は減少している。一方で希少種の多い地域にも、外来種が侵入している問題を知ってもらいたい」とした。

 ムラサキカッコウアザミは、環境省が選定した「我が国の生態系等に被害を及ぼすおそれのある外来種リスト」に総合対策外来種としてリストアップされている中南米原産のキク科草本。奄美大島の農地周辺でよく見られ、日当たりの良い場所を好み中央林道内でも生育確認されていた。

 この駆除活動はボランティアで、2015年にスタートし5年目。きょらむん橋周辺は昨年も群生をあらかた駆除し、ムラサキカッコウアザミが減少。今回の作業は前回駆除できなかった群生や、より細やかに小さなものも見逃さないよう注意して手作業で引き抜きを実施した。

 この日はバスターズ19人と環境省奄美野生生物保護センターの職員2人の計21人が駆除活動に参加。奄美中央林道の住用川上流に架かるきょらむん橋を中心に延長1㌔の範囲で、ムラサキカッコウアザミなど外来植物の駆除を行った。

 橋周辺の新たに生えたムラサキカッコウアザミを根が残らないように除去し、容量90㍑のポリ袋で回収。約2時間の作業でポリ袋50袋分約350㌔を集め、名瀬クリーンセンターに持ち込んで焼却処分した。

 5年目を迎えた駆除活動についてバスターズ広報担当の後藤義仁さんは、「ムラサキカッコウザミは繁殖力が強く、根が少しでも残っていると1年でまた復活してしまう。できるだけ継続していきたい。外来種はマングースだけではない。いろんな問題があることを知ってもらい、協力いただければ」と語った。