「えらぶゆり物語」ゴールデンウィークも練習

松永さん(右)の演奏に合わせて演技するメンバーたち(左)=30日、知名町=

島民創作ミュージカル
8月17日公演ダブルキャストに注目

 【沖永良部】昨年、6年ぶりの復活公演を果たした島民創作ミュージカル「えらぶゆり物語」の2019年度公演が8月17日にある。今回はダブルキャストを採用し、昼と夜の2回公演で主要キャストの演者が異なる。メンバーは、ゴールデンウィーク中の4月27日から5月1日まで、知名町のあしびの郷・知名で集中練習を行い、動きや台詞回しなど、演出家の松永太郎さん(44)から指導を受けた。

 ミュージカルは、島の特産品「エラブユリ」が、外国に輸出される契機となった実話を題材に、主人公の高校生が自分のルーツを知る物語。2010年の初公演から松永さんが脚本・演出を手掛けている。

 メンバーは小学3年から高校3年までの28人。昼と夜の公演で主要キャストの配役を入れ替えるダブルキャストでの上演に挑む。そのため演者のほとんどが、二つの役を練習する。

 30日の稽古では、劇の1シーンを二つのグループに分かれて行った。松永さんは、子ども達の演技を見ながら「台本にない部分の動きが大事」「ちょっとした目つきや『間』で表現が変わる」などとアドバイスした。このほか、劇中歌の振り付けや音楽に合わせた動き方を確認した。

 沖永良部高校3年の内山希生さん(17)は「二つの役を演じるのは難しいけど、みんな一生懸命頑張っている。このミュージカルには、島の魅力がたくさん詰まっている。多くの人に楽しんでもらいたい」と話した。

 松永さんは「前回のメンバーも残っていて、最初の練習の時からモチベーションが高い。今回は、昨年できなかったことにも挑戦して、さらにレベルアップした作品を見せたい」と語った。