情報処理専門学校の卒業生3人を採用

情報処理専門学校の卒業生3人を採用

浜野さん(左奥)と一緒に仕事をする地元採用の社員ら

ICTプラザかさり 入所のグローバライズコーポレーション
地元雇用で地域貢献

 奄美市笠利町の「ICTプラザかさり」に本社を置く、グローバライズコーポレーションは、今年度、奄美情報処理専門学校(奄美市名瀬)の卒業生3人を採用した。同社は、今後も奄美での採用を検討しており、IT分野での地元雇用拡大が期待される。

 同社は、大阪市にあるグループ会社が請け負った、企業や自治体などからホームページの作成などの業務を行っている。2018年2月、ICTプラザかさりに入所、同時に大阪市にあった本社機能も移転させた。同社代表取締役の浜野耕一さん(45)は、「奄美は、静かな環境で仕事に集中できる。大阪で勤務する系列会社の社員もみんな奄美で仕事をしたがっている」と話す。

 同社の奄美進出は、プライベートで奄美大島を訪れた浜野さんが、ICTプラザかさりの存在を知ったことがきっかけだ。ICTプラザかさりは光回線など情報通信網が整備されていることもあり、設備投資など初期費用の軽減や税制優遇措置が図られたことも進出を後押しした。進出当初は、大阪で勤務する社員の奄美での仕事場としての役割が大きかったという。

 昨年2月に地元での人材育成などを目的に奄美情報処理専門学校と技術開発や教育支援などに関するパートナーシップ契約を締結。同社が作成したカリキュラムなど学んだ龍郷町の岩切ゆりかさん(35)、奄美市名瀬の太月怜奈さん(20)、同市笠利町の登尾空さん(20)の3人を採用した。

 太月さんは「仕事をしながら、毎日新しいことを学べている。島外の人たちと一緒に仕事ができ、とてもいい刺激になっている」と話し、登尾さんも「自分のスキルアップにもなっている。もっと高いレベルで仕事ができるよう頑張りたい」と意欲的。子育てをしながら働く岩切さんも「IT関連の仕事は奄美ではあまりないので、採用してもらって助かっています」と笑顔で話した。

 浜野さんは「奄美にはIT分野で活躍できる人材がたくさんいる。今後も、奄美情報処理専門学校の卒業生を採用することで、会社としても人材確保につなげたい。奄美に限らず大阪でも活躍できる人材を育てたい」と話した。

 ICTプラザかさりは、奄美市が情報通信関連の起業や創業支援などを目的に2012年4月に開所。現在、同社のほか、東京都や横浜市、鹿児島市などの企業7社が入居している。