集落の集会施設、多目的活用

集落の集会施設、多目的活用

「キノコにじいろクラブ」開所式。決意を述べる芳村理事長(右)とスタッフら=伊仙町木之香生活館

NPOが障がい児通所支援事業所など開所
伊仙町木之香 「キノコにじいろクラブ」

 【徳之島】伊仙町所在のNPO法人「UNISON=ユニソン=」(芳村潔政理事長)がこのほど、同町木之香=きのこ=集落の集会施設を多目的活用し、障がい児通所支援「キノコにじいろクラブ」と、スポーツ障害予防活動の「徳之島メディカルサポート」事業所を開設。住民からは「施設を活用して障がい者の自立支援・共存、集落の活性化に」と期待の声も。

 元病院作業療法士の芳村理事長(33)と、島内唯一音楽療法士で妻の美聡=みさと=さん(33)が「徳之島にリハビリ施設を」とNPO法人を立ち上げて準備。理事長の出身地・木之香集落(佐多伸吾区長)の理解も得て、自治施設の木之香生活館を多目的に活用。新時代の幕開けの今月1日、スタッフ4人で開所させた。

 事業目的の主なものは、▽障がい児通所支援事業「キノコにじいろクラブ」が、①児童発達支援②放課後等デイサービス③保育所等訪問など。▽「徳之島メディカルサポート」は、病院勤務当時から専門医らと連携推進する①スポーツ障害予防活動②各スポーツ団体メディカルサポート③介護予防教室など。

 住民ら関係者が参加した開所式・祝賀会(1日夜)で、佐多集落区長や地元選出町議は「新時代とともに、障がい者も共に生活できる施設を立ち上げていただきわれわれ集落民もうれしい」「この施設を活用して共存を図り、そして集落の活性化に」などと期待を寄せた。

 芳村理事長は中学2年生の時、母親が玄関で足を踏み外して転倒、脳挫傷の重傷で麻痺が残ったこと。当時は島内にリハビリの専門家がおらず、自ら作業療法士の道を選択したこと。そして「17年経って地域(集落)に目を向けた時、リハビリの支援が必要な方への支援が足りてないと感じ、妻と徳之島でリハビリ施設を作りたいと希望。まずは地元でと決めた。地にしっかりと足をつけてやっていきたい」と決意を述べた。

 友人のミュージシャン禎一馬さんがライブステージで盛り上げ励ました。

 詳細は同NPO法人(電話0997―86―8922、FAX86―8923)へ。