更生保護サポートセンター開所

北大島保護区「更生保護サポートセンター」開所式でテープカットを行う関係者

連携強化、活動充実の拠点施設に
北大島保護区、奄美市役所別館2階に

 法務省鹿児島保護観察所(田畑義弥所長)と北大島保護区保護司会(肥後初範会長、63人)は15日、奄美市名瀬の同市役所第2別館2階に「更生保護サポートセンター」を開所した。今後同センターには経験と知識のある企画調整保護司が常駐する。関係機関・団体、地域住民との連携強化、更生保護活動の充実強化の拠点施設として期待がかかる。

 保護司は、犯罪や非行をした人たちと定期的に面接を行い、更生を図るための約束事(順守事項)を守るよう指導し、生活上の助言や就労の手助けなどを行うのが任務だが、更生保護サポートセンターはその更生保護活動の連携拠点。同市が施設を無償貸与し、運営は同会が担う。

 法務省は2008年度から全国でサポートセンターの整備を開始し、県内では11年度に姶良保護区で初設置。昨年5月には奄美群島内の南大島保護区保護司会が徳之島町に開所した。

 同所と同会は17年に市に設置に関する要望書を提出していたが、市役所新庁舎建設と時期が重なっていたため、設置がずれ込んだ。県内15保護区のうち13番目の開所となった。

 センターは延べ床面積約60平方㍍。会議スペース、事務所スペースのほか、面接スペースを設置。同会と同会奄美名瀬支部の事務局も兼ねる。処遇会議の実施や関係団体との連携推進、地域住民の相談対応などの場として活用される。当面は火・木曜日のみの開所となる見込みだが近々、月~金曜日の午前10時~午後4時までの開所に変更する予定としている。

 この日は同市役所第2別館1階で開所式も開かれた。同会の肥後会長は「研修を深める場、更生保護活動を進める団体の活動の場として、サポートセンターを有意義に活用したい」、田畑所長は「サポートセンターは地域の力を支えるための軸となるキーステーション。今まで以上の更生保護活動の推進をよろしくお願いします」とあいさつした。