ブルーツーリズム拠点に

ブルーツーリズム拠点に

ブルーツーリズムの拠点となる水産物加工施設の完成を祝った竣工式・祝賀会

 

完成した水産加工施設

 

 

水産物加工施設の完成祝う
大和村

 

 大和村ブルーツーリズムの拠点となる水産物加工施設の完成を祝う竣工式・祝賀会が18日、同村津名久の現地で開かれた。施設には調理室を始め、下処理室、加工室、包装室などを設置。観光型体験を組み合わせた新たなブルーツーリズムの振興、水産物の高付加価値化を牽引する施設の完成に伊集院幼大和村長は「観光客など交流人口の拡大につながるもの。海の集落体験や商品開発など、村民を巻き込んで展開できるよう協力、バックアップをしていきたい」と期待を込めた。稼働は6月初旬を予定。

 施設は、同津名久の奄美漁業協同組合大和支所に隣接し、木造造り平屋建て(延べ床面積約121・73平方㍍)。設備には、ミンチ機や粉砕機、蒸し器やうまみ成分を引き出す熟成機などを設置した。

 総事業費は4843万8千円(うち県が1890万円を補助)。運営は村が行い、同漁協大和支所が管理などで協力する。

 当初の間は、施設を利用した観光向け体験プログラムの開発を進める予定で、村独自のブルーツーリズム創出を目指していく方針。この他、販路拡大に向けた水産物加工による高付加価値化を促しながら、子どもたちには、魚のさばき方教室で魚食普及を図るなど、施設を活用する。

 この日は、同村や県大島支庁、漁協や建設会社など関係者約50人が参加。竣工式に先駆けた落成式では、伊集院村長などが神事で安全を祈願した。

 伊集院村長は、「魚の商品化や付加価値化を進め、村民に親しまれる施設づくりに取り組んでいきたい」と抱負。来賓に招かれた松本俊一大島支庁長らは「鹿児島の水産業はまだまだ可能性を秘め、潜在力も高い。体験型観光を取り入れたブルーツーリズムの成功を祈念する」など祝いの言葉を送った。

 この後は、感謝状贈呈や祝賀会を実施。一同、施設で調理した料理に舌鼓を打ち、施設の発展を願った。