「奄美デー」開催 ハマスタ奄美一色

大役を終えて笑顔の田向美春さん(左)と伊成美さん(右)


奄美をPRするうちわで奄美の風を感じながら観戦する、市川さん夫妻

出身者ら300人集結
PRでうちわ配布、ブース設置も

 【東京】横浜スタジアムに奄美の風が吹いた――。奄美大島で秋季キャンプを実施しているプロ野球のDeNA横浜ベイスターズの本拠地、横浜スタジアム(ハマスタ)で24日、スタジアムを奄美一色にする「奄美デー」が開催された。奄美からの来訪者40人と在住の奄美出身者ら合わせて300人が、内野スタンドに集結、ベイスターズの応援に声を枯らした。

 ナイトゲームの開幕に先立ち、選手へ花束贈呈、続いて朝山毅奄美市長がマウンドへ。渾身の投球は、ノーバウンドでキャッチャーミットを鳴らし、大歓声を受けていた。「多くの観客に、奄美を十分アピールできました」。昨年は雨で中止となっただけに、市長は満足げにグラウンドを後にした。

 花束贈呈をしたのは、徳之島出身の伊成美さんと、喜界島出身の田向美春さん。それぞれ大島紬の法被を優雅にまとって拍手の中、登場。伊さんは、これが2度目。一方、初体験の田向さんは、「あっという間でしたが、楽しめました」と振り返った。また、二人は唄者としても活動しているとあって「あそこで唄ったら、さぞ気持ちいいでしょうね」。そう、笑顔で見詰め合っていた。

 その後、奄美出身者の応援席に加わった。熱心なベイスターズファンで、この日まで既に13試合をハマスタで観戦している会社経営の市川健一さんは、久美子夫人と初の「奄美デー」を経験。「出身者が一体となって応援できるのは、とてもいい試み。奄美デー以外にもぜひ集まって応援してほしいですね」と語っていた。

 この日、満員のスタジアムには、奄美をPRする2万枚のうちわが配られた。また、試合中はスタジアム内の大型ビジョンで奄美が映し出され、観光PRブースも設置された。「島の声援」を受けた戦いは惜敗したものの、8年連続で開催された「奄美デー」を参加者たちは堪能していた。