大和村・集落まるごと体験協設立

大和村・集落まるごと体験協設立

設立総会を経て発足した「大和村集落まるごと体験協議会」

観光で地域づくり牽引
村全域一丸で観光施策を
「日本一ゆっくりロングステイできる村」

大和村の官民・集落などが一丸となって観光による地域づくりを目指す組織「大和村集落まるごと体験協議会」の設立総会が30日、同村防災センターで開かれた。同組織が旅行会社と市場をつなぐワンストップ窓口の機能を担うほか、各集落の体験プログラム創出や長期滞在に向けた新たな観光施策の柱となって活動を牽引。会長に就任したNPO法人・TAMASUの中村修代表は「大和村集落が一体(まるごと)となって、魅力的で感動的な体験を観光客に届けることで、村の新たな活力を育みたい」と期待を込めた。

組織には、同村企画観光課に区長会、宿泊や飲食を運営する民間業者などを含めて村内15団体が登録。群島内の観光団体にも協力を求め、村全域のフィールドを生かした観光振興に取り組んでいく。

初年度は、地元資源を活用した「農泊推進」「人材活用」を挙げ、予約や広報、支援を統括する窓口をまずは設置。村内宿泊施設の充実化や食の魅力化、活動を実践できるリーダー育成などで、観光客受け入れに向けたインフラを整えていく。

具体的には、同村の農業や漁業などを活用し11集落の体験プログラムを開発。宿泊面では、先進地を視察し民泊開業を後押し、食の面では、地元食材を使った商品開発を支援し、専門家を招いた指導・研修で人材も磨いていく。

事業には、国が助成する農山漁村振興交付金を充当。長期スローガンに〝日本一ゆっくりロングステイできる村〟を掲げ、村内全域で観光客の誘致に努めていく。

この日の設立総会には、同村や集落区長、民間事業者ら関係者約30人が出席。組織説明があったほか、役員選出や19年度事業計画など5議案を承認した。

伊集院幼村長は「地域の力なくして実は結ばない。更なる活性化を期待する」とエール。中村代表は「新たに作るのではなく今ある資源を土台にプログラム強化を図るなど、観光充実に努めたい」と抱負を述べた。

今後はプログラムが完成したものから順次、観光客への提供を始める。