千葉・船橋東武百貨店で奄美沖縄物産展

瀬戸内町から訪れている永井さん(右側)と喜入さんは看板娘に

ザーサイときくらげの惣菜は完売する日もあるほど、静かな人気を集めていた

スモモ味のビールやソーダの企画開発をした泰山さん

売り上げ伸び、売り切れ商品も
奄美から17店舗参加

 【東京】「第4回奄美・沖縄物産展」(主催・奄美群島広域事務組合、奄美群島観光物産協会、沖縄県物産公社)が6日から、千葉県の船橋東武百貨店のイベントプラザで開かれている。開始間もないが売り上げが伸びている店や、早くも売り切れた商品もあるという。

 沖縄を含む31ブースのうち、奄美群島からの出店は17店舗。「かごしまブランド」認定を受けている「瀬戸内パッション」は、3度目の出店という。

 古仁屋農産の永井節子さんと喜入智子さんは「年々、知られるようになりうれしく思います。『千葉でも育てているけど、こんなに大きく実がならない』とお客さんと話ができるようになり、少しずつ売り上げも伸びています」と看板娘らしく紹介。瀬戸内町農林課の田原章貴=ふみたか=農政係長も「まだまだ、知られていないが、PRして試食してもらうことが大事。来年からは他の物産展にも出店したい」と語る。

 すでに瀬戸内パッションは「築地定松」が取り扱っており、都内の料亭やレストランで食されている。

 今回、目を引いたのは2回目の出店の「奄美はなはなエール」のクラフトビールとソーダだ。開発した泰山祐一さんは両親が奄美出身で“孫ターン”の一人。「地域おこし協力隊」として同町に移住し、これまでに黒糖や大和村産スモモを原料としたクラフトビール、レモングラスなどを使用したソーダを誕生させている。

 泰山さんは「産地のものでビールを開発。今後は中国やマカオに売り込む予定」と早くも海外をにらんでいる製品と紹介。試飲した人は「ビールが苦手な人もスモモのビールは、おいしいし飲みやすいかも」。「(黒糖味も)思ったよりあっさりしていると思ったが、コクがあっておいしい」と好評だった。

 また、「ぐーんと奄美」コーナーでは、かしゃもち、花良治ドレッシングなどが売り切れており職員の徳島美穂さんは「あっという間に売れてうれしいです。こちらの商品もどうぞ」と笑顔で対応していた。

 初日にはウエルカムライブで奄美シマ唄の牧岡奈美さんが登場。来場者からは「土日にして欲しかった」と惜しむ声も。さらに、出店者からは「せっかく沖縄と組んでいるのに、出店者との人事交流ができる時間があるとありがたい」との声も聞かれた。

 出店業者は次の通り(カッコ内は販売商品と所在地)。
▽食品=「奄美群島観光物産協会(ぐーんと奄美)」(かしゃもち、花良治ドレッシングなど、奄美市)、「奄美ハブ酒本舗」(奄美ハブ酒、同市)、「赤木名キムチ工房」(串付チーズタッカルビ=実演あり・奄美パパイヤもずくキムチ、奄美市)、「島職人工房奄美」(黒糖わらび餅、同市)、「弥生焼酎醸造所」(弥生原酒、同市)、「それいゆふぁ~む」(たんかんヨーグルトフロート、龍郷町)、「徳永製糖」(奄美かりん糖=実演あり、同町)、「奄美はなはなエール」(スモモや黒糖などのビール・レモングラスソーダなど、瀬戸内町)、「古仁屋農産&瀬戸内パッションブランド産地協議会」(パッションフルーツ・ジュースなど、同町)、「南村製糖」(純黒糖かちわり、喜界島いりごま、喜界町)、「えらぶ屋」(沖永良部産きくらげ、知名町)、「とうとがなし」(もずくてんぷら・あおさのりてんぷら、与論町)、「薬草パパイヤ農園」(モリンガ麺、与論町)、「よろん島きび酢本舗」(ヨロン島伝統きび酢、同町)

▽工芸品=「重田絹織物」(いろ大島紬ベスト、奄美市)、「アーダン」(シルクパウダー、同市)、「肥後染織夢しぼり」(奄美アースカラーTシャツ、龍郷町)