移動スーパー始動、見守り協力も

徳之島町でも訪問販売・見守り協力を始めた移動スーパー「とくし丸」=27日、同町亀津

期待を込めテープカットする関係者(出発式)

高齢化対策で 徳之島町のダイマルグループ
亀津~手々集落、週2ペースで

 【徳之島】徳之島のダイマルグループ・㈱義村商店(徳之島町亀津、義村浩社長)は27日、高齢者などへの買い物弱者支援と併せ、見守り活動にも協力する移動スーパー「とくし丸」の稼働を始めた。高齢消費者ニーズの高い生鮮食料品や日用雑貨などを積んで、同町亀津~手々集落を週2回のペースで巡回して戸別に直販。超高齢社会下の安否確認など安心・安全確保への貢献も目指す。

 同社は、軽トラックの機動性を活用した同移動スーパーを全国展開している㈱とくし丸(徳島市、住友達也社長)とフランチャイズ契約を提携。北海道から南は徳之島の同第1号まで全国414件(台)目の導入を前に今月3日、徳之島町と「高齢者等見守りに関する協定」も締結済み(大島地区3例目)。

 出発式はダイマル本店の正面駐車場であった。義村社長はあいさつで「(調査の結果)買い物弱者の方々が多く、移動スーパーは何よりも早く必要と事業展開を決断。買い物に来られない方のため、生鮮食料品などを積んで各家庭の庭先や玄関先までお届けすると同時に、高齢者を見守りたい。行政、地域社会とともに地域貢献企業を目指したい」などアピール。

 高岡秀規町長も「町としても1人暮らしの見守りが大きな課題。ダイマルグループが決断されたことに心から感謝したい」。㈱とくし丸の住友社長は「細い道路で家の前まで行ける、小さな軽トラックで事業を展開。おばあちゃんなどが喜ぶ商品ばかりをピックアップ。見て、選んで、楽しんでもらうために(希望する)1軒ずつを訪問。見守り役の大きな役割も果たすことができる」と強調。関係者でテープカットした。

 同町北端の手々集落(62世帯・115人)の嶺田正秀区長(72)は「高齢化率は約60~70%か。唯一の地元商店も高齢化で昨年末に閉鎖。買い物は若い人に頼んだりしているが、高齢者の方も自分の目で見て、好きなものを気楽に買うことができる。少々値段が高くても、来ていただくだけでその価値はあると思う」と大歓迎していた。

 次ぐ第2号車(同町尾母・白井、伊仙町喜念方面)の導入も検討中だ。訪問の依頼や問い合わせは㈱義村商店・ダイマル本店(電話0997-82-0015)。